1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02302033
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
大谷 栄治 東北大学, 理学部, 助教授 (60136306)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 茂徳 東京工業大学, 理学部, 教授 (50111737)
阿部 豊 東京大学, 理学部, 助教授 (90192468)
有馬 真 横浜国立大学, 教育学部, 助教授 (10184293)
赤荻 正樹 学習院大学, 理学部, 教授 (30126560)
加藤 工 東北大学, 理学部, 助手 (90214379)
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Keywords | マグマオーシャン / プレートテクトニクス / キンバライト / コマチアイト / マグマの密度 / 集積過程 / 始生代 / 高圧 |
Research Abstract |
本総合研究Aでは、地球の集積過程から地球形成の最初期に存在した可能性のあるマグマオーシャンの実体を解明すること、地球史を通じての火成作用の起源とマントルの分化の過程を解明することの二つが重点的に研究された。初期のマグマオーシャンの実体に関しては、集積過程からマグマオーシャンにいたる過程、マグマオーシャンから原始地殻が形成される過程が数値シミュレーションによって詳しく解明され(阿部)、さらにマグマの密度の実験的研究から火星にマグマオーシャンが存在したならば、オリビンとマントルメルトの間の密度の逆転が火星マントルの深さ600kmに存在することが証明され、地球に関してはマントル遷移層の直上の深さ350km付近に密度の逆転が存在することが推定された(大谷等)。そして、マグマの密度を考慮してマグマオーシャンの分化とその後の火成作用との関連が議論された(北村、大谷等)。さらに火成作用の起源とマントルの分化に関しては、初期の地球にしばしば確認されたキンバライトマグマの起源が研究され(有馬)、地球史における火成作用とテクトニクスの進化が論じられた。そしてプレートテクトニックスが39億年の昔にまでさかのぼることできることが明らかにされた(丸山)。さらに地球史を通じて働いてきたプレートテクトニクスに伴うマントルの分化の過程を明らかにする研究として、沈み込む海洋地殻のゆくえが実験的に研究され(人船)また下部マントルの化学組成がペロプスカイトなどの高圧鉱物の熱力学的物性値によって検討された(赤荻,伊藤)。なお、今年度の本総合研究のシンポジウムは3月19日-22日の地球惑星関連学会合同大会の期間(3月22)に行うことになっている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 阿部 豊: "地球の誕生と初期進化" 科学. 62. 100-107 (1992)
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[Publications] 阿部 豊: "Protocrust of the Earth just after the end of accretion" 25回ISAS月惑星シンポジウムプロルーディングス. (1993)
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[Publications] 大谷 栄治・鎌谷 紀子: "The geuchemical model of Mars:an estimation from the high prossure experiments" ジオフィジカル・リサーチ・レターズ. 19. 2239-2242 (1992)
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[Publications] 圦本 尚義・大谷 栄治: "メジャーライトと液の間の元素分配:二次イオン質量分析計による研究" ジオフィジカル・リサーチ・レターズ. 19. 17-20 (1992)
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[Publications] 大谷 栄治/鈴木 昭夫・加藤 工: "Flotation of olivine in the peridotite meet at high pressure" 学士院紀要. 69B. 23-28 (1993)
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[Publications] 高橋 栄一: "地球創世期のマグマの海を再現する" 科学. 63. 32-44 (1992)