1991 Fiscal Year Annual Research Report
トランスピュ-タによる並列分散形大規模伝熱解析システムの開発
Project/Area Number |
02302044
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小竹 進 東京大学, 工学部, 教授 (30013642)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 英生 東京工業大学, 工学部, 助教授 (50166964)
円山 重直 東北大学, 流体科学研究所, 助教授 (80173962)
尾添 紘之 九州大学, 機能物質科学研究所, 教授 (10033242)
土方 邦夫 東京工業大学, 工学部, 教授 (60016582)
福迫 尚一郎 北海道大学, 工学部, 教授 (00001785)
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Keywords | 複合伝熱数値計算 / 大規模伝熱解析システム / 並列分散型数値計算 / トランスピュ-タ / チョコラルスキ-法半導体結晶成長 |
Research Abstract |
伝熱過程を含む問題の多くは複数の伝熱場が結合した複合系であり、その数値解析には、それぞれの伝熱場に特有な専門的な数値計算とともに、その有機的な結合総合化が必要である。したがって、一人の研究者がすべての伝熱系を連立させて解析することは難しく、複数の専門の研究者による並列分散化によるシステム的な数値解析が最も効果的である。本研究においては、複合系を構成する個々の伝熱場を熱伝導、対流、輻射など専門的に各大学に分割分散し、随時その境界条件を大学間ネットワ-クを通して結合させながら並列計算を行い、結果として全体的に大規模熱流動解析を行なうシステムを確立することを目的とした。研究は大きく二つに分けられ、一つは個々の研究機関におけるトランスピュ-タによる並列計算手法の解析と、各分散場の計算結果から得られる境界条件を互にどのように交換して、個々の計算にどのように取り入れるかという、並列計算と分散化に伴うアルゴリズムの問題の解決である。他の一つは輻射、対流、熱伝導というような個々の伝熱問題を並列計算と分散化のもとでどのように解くかという問題である。ここでは、具体的計算例として伝熱形態間の非線形的な相互干渉の強いチョコラルスキ-法半導体結晶成長問題を取り上げ、個々の研究機関ではトランスピュ-タによる並列計算を行い計算速度を増加させるとともに、その結果はインサネットによるJUNETシステムで相互交換し、キ-となるワ-クステ-ションで総括処理する方法を採用しそのシステムを確立した。さらに、より複雑な堺界条件で非線形性の強い分散システムを対象とした計算を行って、確立した熱工学問題の並列・分散計算のアルゴリズムおよびそのシステムの効率化とその改良を行った。
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