1990 Fiscal Year Annual Research Report
不完全なモデルにもとづく合理的な制御の可能性,方式および設計法に関する総合的研究
Project/Area Number |
02302050
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
木村 英紀 大阪大学, 工学部, 教授 (10029514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
美多 勉 千葉大学, 工学部, 教授 (60092102)
渡部 慶二 山形大学, 工学部, 教授 (50007027)
藤井 隆雄 九州工業大学, 工学部, 教授 (70029510)
細江 繁幸 名古屋大学, 工学部, 教授 (50023198)
片山 徹 京都大学, 工学部, 教授 (40026175)
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Keywords | ロバスト制御 / H∞制御 / ロボット制御 / モデリング / むだ時間制御 / ディジタル制御 / 大規模システム |
Research Abstract |
本研究の目的は,不完全なモデルにもとづいて対象をどこまで制御できるか,どのような方式が最適であるか,またそれを実現するにはどのように制御器を構成すればよいか,理論の応用可能性にかかわるこれらの基本的な問題にはっきりした解答を与えることである. 本年度は,計画1年目であるので主として現状の分析を行うために,平成2年10月4日〜6日(金沢),平成2年11月15日(京都),平成3年1月14日〜16日(静岡)に,それまでの研究成果の報告と検討を行う目的で合同研究集会を行った.各研究集会では,ロバスト安定性,むだ時間を含むシステムのロバスト適応制御,大規模システムのロバスト安定化,マニピュレ-タのロバスト制御などに関する新しい知見が報告され,活発な討論が行われた.その結果,本研究の研究テ-マの重要性について改めて認識を新たにするとともに,実システムのモデリングと設計における不確かさの構造と問題点に現在のロバスト制御理論がどこまで対応しているかがある程度明らかとなった.また,未解決問題がいくつか提起され,今後各分担者の具体的な研究成果の中に積極的に取り込まれる道筋が明らかとなった. 来年度は,本年度明らかにされた現状の問題点と今後のロバスト制御理論の発展の方向にもとづいて,引続き研究を行う予定である.
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[Publications] H.Kimura: "On the Structure of H∞ Control and Related Extensions" IEEE Transaction on Automatic Control. (1991)
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[Publications] 川谷: "H∞制御理論に基づくアクティブサスペンションの制御ー1/4モデルに対する状態フィ-ドバック制御ー" 計測自動制御学会論文集. 27. (1991)
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[Publications] H.Sakai: "An Application of a BICーType Method to Harmonic Analysis and a New Criterion for Order Determination of an AR Process" IEEE Transaction on Acoust.,Speech,Signal Processing. 38. 999-1004 (1990)
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[Publications] 渡部: "むだ時間をもつ多変数系の有限極配置ー有理関数から有限ラプラス変換行列へのSmith Formの構造を利用した変換ー" 計測自動制御学会論文集. 26. 389-396 (1990)