1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02302055
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
浜本 剛実 大阪大学, 工学部, 教授 (30107130)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
貴島 勝郎 九州大学, 工学部, 教授 (90038042)
定兼 広行 神戸商船大学, 商船学部, 教授 (80081389)
藤野 正隆 東京大学, 工学部, 教授 (10010787)
前田 久明 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (80013192)
烏野 慶一 北海道大学, 水産学部, 教授 (80031467)
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Keywords | 船の復原性 / 波浪 / 転覆 / 安全性 |
Research Abstract |
船舶復原性基準は国内的には昭和32年2月に実施された現行の船舶復原性規則があり、国際的にはI.M.Oの観告として1968年に公布されたGZ曲線の要件A167及び1985年に公布されたWeather Criterion A562がある。また近年船舶の高速化にともなって、追波中の船舶に対する復原性の要件がドイツ及びオランダからI.M.Oに提案され、関係各国でその検討が行なわれている。これらの復原性の指標及び要件は船舶の大小及び種類について整合性、連続性があることが望ましい。このような観点から本研究では国の内外の復原性基準の動向を調査し、復原性の指標とその基準値の整合性を運動力学的に分析及び検討することを目的とし、調査研究を行い次のような分析及び検討を実施した。 (1) 現行の船舶復原性規則とA167及びA562が要求する要件を各種船型に適用し、その基準値と比較検討した。 (2) I.M.OのWeather Criterion A562は船舶復原性規則の乙基準に対応する指標の要件を定めたのもであり、A562が風速26m/s一定の要件に対して乙基準は船の航行海域によって風速を15m/s(限定沿海)、19m/s(沿海)、26m/s(近海)の3種類としている。そこで、A562の風速を海域毎に変えて横風及び横波中の船の横揺振幅を試算すると、乙基準に比べて小さい横揺振幅になり実測値に近いことがわかった。 (3) 追波中の復原性については追波及び斜め追波中で船が転覆に至る運動をシミュレ-ション計算によって推定し、船が転覆に至る波長、波高、波と船との偏角、船速、メタセンタ-高さを分析的に求めた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 浜本 剛実: "Study on Ship Motions and Capsizing Following Seas(Final Report)" 日本造船学会論文集. 第170号. 173-182 (1992)
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[Publications] 浜本 剛実: "斜め追波中の船体に働く横力と回頭モ-メントの分析" 日本造船学会,平成4年度春期講演会,発表予定.
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[Publications] 烏野 慶一: "斜航流体力の物理的成分分離による数学モデル(第2報)" 関西造船協会誌. 第216号. 175-183 (1991)
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[Publications] 烏野 慶一: "低速時における主船体操縦性流体力の新しい数学モデルについて(第2報)ー旋回時の場合ー" 関西造船協会誌. 第217号. (1992)
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[Publications] 池田 良穂: "小型ハ-ドチャイン艇の横揺れ減衰力の一推定法" 関西造船協会誌. 第213号. 57-62 (1990)
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[Publications] 池田 良穂: "フリュ-ム式アンチロ-リングタンクに関する一考察" 関西造船協会誌. 第216号. 111-119 (1991)