1990 Fiscal Year Annual Research Report
船舶の〓輳水域における航行の安全性に関する総合的研究
Project/Area Number |
02302056
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
貴島 勝郎 九州大学, 工学部, 教授 (90038042)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新開 明二 九州大学, 工学部, 助教授 (10112301)
藤井 斉 長崎総合科学大学, 教授 (10199292)
小瀬 邦治 広島大学, 工学部, 教授 (40034409)
浜本 剛実 大阪大学, 工学部, 教授 (30107130)
藤野 正隆 東京大学, 工学部, 教授 (10010787)
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Keywords | 〓輳水域 / 船舶操縦性能 / 交通流 / 障害物 / 相互干渉力 / 細長体理論 / 航行分離帯 / 海上交通管制 |
Research Abstract |
港湾内や海峡のような多数の船が〓輳する水域における船舶の航行の安全性を考える場合、船舶固有の特性はいうまでもなく、他の航行船舶や側壁、橋脚等の障害物による干渉力の影響等を考慮した操縦性能を如何に正確に推定するかということが重要となってくる。 そこで本年度は、潮流や風などの外乱がない状態において、細長体理論を用いて、障害物の近傍を二隻の船が航行する時の航行船舶に働く流体力を理論的に求め、さらにこの流体力を用いて障害物近傍で船舶がどのような運動をするかを検討した。その結果、 (1)計算対象の供試船型においては船体間の相互干渉に比べ、障害物に接近しない限り障害物による影響はさほど大きくないと考えられる。 (2)また計算によって求めた流体力を用いて障害物の近傍を航行する船の操縦運動のシミュレ-ション計算を行った結果、船は二船間の干渉力の影響を受ける為、障害物の近傍を通過する際には充分な側方距離をとると同時に、二船間の側方距離も充分にとって航行することが必要であると思われる。 従って、〓輳水域における船舶の航行分離帯、他船や障害物との航行間隔などに関する海上交通管制や航行安全対策に対し、以上の検討は一助になるものと思われる。 なお、この計算は二船を同型の一般貨物船型として行っており、今後、他の船型に対しても検討を行う必要があると思われる。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Fujino,M.: "Present state of the prediction method of ship manoeuvrability" Proceedings of MARSIM & ICSM 90. 7-17 (1990)
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[Publications] Kijima,K.: "Prediction method of ship manoeuvrability in deep and shallow waters" Proceedings of MARSIM & ICSM 90. 311-318 (1990)
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[Publications] 貴島 勝郎: "側壁近傍を航行する二船間の相互影響" 西部造船会々報. 第81号. (1991)