1992 Fiscal Year Annual Research Report
動物ヘルペスウイルス免疫原性蛋白質の分子生物学的比較総合研究
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02304029
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高橋 英司 東京大学, 農学部, 教授 (50183439)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関川 賢二 家畜衛生試験場, 研究第2部, 室長
岡崎 克則 東京農工大学, 農学部, 助手 (90160663)
原澤 亮 東京大学, 医学部, 助教授 (70159101)
石崎 良太郎 日本獣医畜産大学, 獣医畜産学部, 教授 (00112970)
清水 悠紀臣 北海道大学, 獣医学部, 教授 (80206218)
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Keywords | ヘルペスウイルス / ウイルス糖蛋白 / 遺伝子発現 / ネコヘルペスウイルス1型 / イヌヘルペスウイルス / オーエスキー病ウイルス |
Research Abstract |
本研究の目的は、各種動物ヘルペスウイルスの構成糖蛋白の機能に関して特にその中の免疫原性を占める部合の検索を、ウイルス間にみられる相同性を利用し、おもに分子生物学的方法により総合的な比較研究を行うことにある。最終年度にあたる平成4年度はネコヘルペスウイルス1型(FHV-1)、イヌヘルペスウイルス(CHV)およびブタヘルペスウイルス(オーエスキー病ウイルス)に関して以下の研究実績が得られた。 1.FHV-1のわが国での分離株と外国の代表分離株および弱毒生ワクチン株間のheterogeneityについて検討したところ、生物学的性状には大きな差異は認められなかったが、ワクチン株は36KDの蛋白が欠落していること、制限酵素切断分析による遺伝子解析では他の野生株と異なるパターンを示した。 2.FHV-1のgp143/108とCHVのgp145/112をマウスに免疫したところ、homologousに対してのみならずheterologousに対しても中和抗体を誘発し、これらの糖蛋白はサブユニットワクチンとして有効であることが示唆された。 3.オーエスキー病ウイルスの主要糖蛋白であるgIIIクローン遺伝子と大腸菌、バキャロウイルスの系で発現させた。これらの発現蛋白と、中和活性を持つモノクローナル抗体とHI活性を有するモノクローナル抗体を反応させたところ、大腸菌発現蛋白の6つの領域にウイルス中和エピトープが存在することを確認した。またバキュロウイルス系発現蛋白についてHA活性に関わる領域とヘパリン結合領域を明らかにした。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Horimoto, T. et al.: "Heterogeneity of feline herpesvirus type 1 strains." Arch.Virol.126. 283-292 (1992)
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[Publications] Xuan,X. et al.: "Glycoprotein-specific immune responces in canine herpesvirus infection." Arch.Virol.122. 359-365 (1992)
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[Publications] Kawaguchi, Y. et al.: "Feline herpesvirus type 1 activates transcription directed by the long terminal repeat of feline immunodeficiency Virus gag in Escherichia coli." Virology. 184. 449-454 (1991)
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[Publications] Xuam, X. et al.: "Induction of antibodies to canine herpesvirus in mice by immunization with anti-idiotypic antibodies." Vet.Microbiol.28. 257-267 (1991)