1990 Fiscal Year Annual Research Report
音声言語障害のリハビリテ-ション支援システムの高度化
Project/Area Number |
02304048
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
廣瀬 肇 東京大学, 医学部(医), 教授 (80010031)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桐谷 滋 東京大学, 医学部, 教授 (90010032)
永渕 正昭 東北大学, 教育学部, 教授 (60004107)
高橋 宏明 大阪医科大学, 耳鼻咽喉科, 教授 (50084843)
平野 実 久留米大学, 医学部, 教授 (60080868)
小池 靖夫 徳島大学, 医学部, 教授 (30026918)
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Keywords | 音声障害 / 言語障害 / 聴覚障害 / 構音障害 / リハビリテ-ション / 言語学習プログラム / 音声情報加工 |
Research Abstract |
1.成人音声言語障害者のリハビリテ-ション支援システムの現状の把握と情報交換のための連絡会議の開催 音声障害、言語障害、聴覚障害、構音障害の各分野において、現在適応が可能と考えられているリハビリテ-ション支援システムについての情報を、諸外国の文献等も参照して収集につとめた。これらの結果を総合して、文献集を作製した。ついでわが国における無喉頭音声の支援システムの現況について調査を施行した。また、わが国の各施設において音声障害の評価システムとして現在どのようなものがあるかについて広汎な調査を実施し、それぞれの評価項目がどのように病態を記述しうるものであるかについて検討を行った。さらに感音難聴者のリハビリテ-ション支援に関連して、音声情報加工を行った場合の受聴能力の変化を中心とした調査を実施した。これらの研究の成果は、平成3年1月に開催された講演会ならびに連絡会議に提出され、活発な討論が行われた。またこのほかにも、各領域における支援システムの現状の認識を深め、分担者相互の理解を高めることによって今後の研究の進展をはかるために、2回の連絡会議を開催して研究分担者の意見の交換を行った。 2.成人音声言語障害のリハビリテ-ション支援システムの高度化に関する試案の提案 上に述べた連絡会議を基盤として、リハビリテ-ション支援システムの具体的な提案を行うために、本年度はパ-ソナルコンピュ-タを用いた言語学習プログラムの試案をまとめた。さらにこのシステムに対応するビデオ教材の開発を行った。また、これらに関連して、リハビリテ-ション機器についての基礎的考察についての意見をまとめて講演会の席上で公表した。
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[Publications] 廣瀬 肇: "在宅慢性神経疾患患者のコミュニケ-ション障害への対策" 神経研究の進歩. 34. 251-256 (1990)
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[Publications] 小池 靖夫: "反回神経切断に対する方策" 耳鼻と臨床. 36. 910-915 (1990)
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[Publications] 平野 実: "頭頚部癌におけるリハビリテ-ションの進歩ー発声,構音,嚥下障害についてー" 癌と化学療法. 17. 795-801 (1990)
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[Publications] 高橋 宏明他: "同一喉摘者による多種類の代用音声" 音声言語医学. 31. 131-132 (1990)
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[Publications] 永渕 正昭他: "中国残留孤児の失語症" 失語症研究. 10. 183-190 (1990)
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[Publications] 福迫 陽子他: "痙性麻痺性構音障害患者の言語訓練後の話しことばの変化 ー聴覚印象による評価ー" 音声言語医学. 31. 209-217 (1990)
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[Publications] Sasanuma,S.et al.: "AGRAMMATIC APHASIA: A CROSSーLANGUAGE NARRATIVE SOURCEBOOK" John Benjamins, 1985 (1990)
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[Publications] 柴田 貞雄: "言語聴覚療法の医学的基礎" 協同医書出版社, 582 (1990)