1992 Fiscal Year Annual Research Report
複合環境促進装置による構造物の劣化機構の解明と耐久性設計法の確立
Project/Area Number |
02402040
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
福本 ゆう士 大阪大学, 工学部, 教授 (10023045)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大倉 一郎 大阪大学, 工学部, 助教授 (10127194)
冨田 康光 大阪大学, 工学部, 教授 (30029251)
藤田 正憲 大阪大学, 工学部, 教授 (70029289)
松井 繁之 大阪大学, 工学部, 教授 (70029271)
西村 宣男 大阪大学, 工学部, 教授 (70029156)
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Keywords | 構造物の環境劣化 / 鉄筋コンクリート床版のひびわれ / PC鋼材の腐食 / コンクリート構造物のかぶり / 鋼材の腐食 / 斜張橋ケーブルの腐食 / 腐食と耐荷力 / 環境促進実験 |
Research Abstract |
平成4年度は本研究の最終年度であり、過去2年間の研究成果を併せて、構造物の劣化機構について整理を行った。構造別、材料別に劣化速度についてまとめた。これらの環境因子・条件毎に設計法に耐久性設計法を導入する試案をまとめた。 本年度の主な環境促進実験の実施事項についてまとると、(1)道路橋鉄筋コンクリート床版の上側鉄筋の腐食とひびわれ発生との相関を,電食法を採用して実験した。鉄筋の腐食によってかぶりコンクリートのはくり破壊が呈することを明らかにした。 (2)PC鋼機のモルタル充填不足による腐食について,小型模型を作製し,温度繰り返し促進実験を実施した。モルタルの充填不足があると,早期にPC鋼材が腐食することを実証した。 (3)鉄筋コンクリート構造の鉄筋腐食とかぶりコンクリート原との関係が明らかとなった。 (4)鋼材の腐食についての継続実験と自然暴露実験の調査を行い,初めて,促進実験と自然暴露実験との相関を明らかにした。両者ともやはり溶接部からの腐食であった。 (5)斜張橋ケーブルの腐食に関して,昨年度までにモルタル充填が原因していることを明らかにしたが,これを防ぐため,ポリウレタン樹脂を充填する試みを行い,促進実験した。その結果,腐食は完全に防止でき有効な材料であることがわかった。 (6)腐食を受けた鋼材の耐荷力について,有限変位弾塑性解析を行い,腐食度と耐荷力の関係を明らかにした。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 松井 繁之,木村 元哉,蓑毛 勉: "増厚工法によるRC床版補強の耐久性評価" 構造工学論文集. 38A. 1085-1096 (1992)
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[Publications] 松井 繁之,福本 ゆう士: "セメントグラウトされた斜張橋ケーブルの温度繰り返りによる腐食に関する研究" 構造工学論文集. 38A. 1227-1236 (1992)
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[Publications] 西村 宣男,亀井 義典,村上 茂之: "Residual Strength of Corroded Steel Plates in Compression" Proc of 3rd Pacific Structural Steel Conferoce. 867-874 (1992)
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[Publications] 松井 繁之,福本 ゆう士: "Environmental Tests to Reproduce Corrosion on Cement Grouted Cables of Cable Stayed Bridges" 2nd Internatioal Conerence on Bridge Managemet. (1993)