1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02402044
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田中 彰一 東京大学, 工学部, 教授 (50010799)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長縄 成実 東京大学, 工学部, 助手 (10237539)
宮沢 政 東京大学, 工学部, 助手 (30010987)
増田 昌敬 東京大学, 工学部, 助教授 (50190369)
|
Keywords | 多孔質媒体 / マイクロモデル / 石油工学 / エネルギー / 流体力学 / 画像処理 / 資源開発 / 数値計算 |
Research Abstract |
本研究では,多孔質媒体内の孔隙集合体を模擬したガラス製のマイクロモデルを製作し、数十μmオーダーの孔隙内における2種類の流体の置換現象を観察,記録及び解析する装置を開発する。本製置を用いて,孔隙の大きさの尺度での多孔質媒体内における流体の置換現象の微視的な解析を行う。これは平成2年度より開始された研究であり,研究期間は4年間である。 昨年度までに,実体顕微鏡,画像処理装置及びワークステーション(計算機)で構成される観察システムを製作いた。本年度は,このシステムを用いて,水による油の置換現象に関する観察データを収集した。マイクロモデル内流路の濡れ特性が流体の置換現象に及ぼす影響を観察した。このモデル内流路の濡れ特性を調整する方法としては,ガラス表面に薬剤を塗布する方法を用いた。しかし、親油性の濡れ特性を得のが難しかったので,現在は,スクリーン印刷に使用される感光性樹脂板をマイクロモデルの材料にして流路せ製作する方法を検討している。 一方,マイクロモデル内における流体置換現象の解析の一部として,平板の隙間内で水が非ニュートン流体を置換する現象を予測する数値計算プログラムを開発した。このプログラムは差分法を用いているが,数値実験の結果から,混和する2つの流体の置換現象では初期に発生いた流体間の界面の乱れが大きなフィンガリング現象に発達していく傾向がわかった。なお,微視的な置換現象においては界面張力を考慮することが重要であるが,このモデル化についてはまだ検討段階である。 次年度では,以上の観察データのまとめと解析プログラムの構築を進める。
|
Research Products
(2 results)