1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02404017
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
矢野 友久 鳥取大学, 乾燥地研究センター, 教授 (80032085)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 光弘 鳥取大学, 乾燥地研究センター, 助教授 (90032309)
山本 太平 鳥取大学, 乾燥地研究センター, 教授 (00032102)
神近 牧男 鳥取大学, 乾燥地研究センター, 教授 (20032310)
山根 昌勝 鳥取大学, 乾燥地研究センター, 助教授 (50032066)
竹内 芳親 鳥取大学, 乾燥地研究センター, 教授 (90032094)
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Keywords | マルチ / 地気熱交換 / 塩類集積 / 塩水灌漑 / waterlogging / 4極センサー / 耐塩性 / 耐乾性 |
Research Abstract |
各種ポリフィルムと再生紙のマルチ効果を比較検討し,ポリフィルムマルチは地面蒸発をほぼ完全に阻止し,地温上昇効果を示すが,紙マルチは蒸発抑制効果が乏しく,地温変化を抑制することを明らかにした。 トンネルにおいて地気熱交換を行い,無植生で空気容量が小さい場合,日中のパイプ内潜熱交換が十分でなく,凝結水が得られず,トンネル空気の温度変化抑制効果も十分でないことを明らかにした。 塩水灌漑が作物の生育に及ぼす影響をみるために,塩類濃度1,000ppm(電気伝導度2.0dS/m),3,000ppm(5.5dS/m)の塩水を17%のリーチング割合で灌漑した結果,実験終了時の根群域内の土壌水の電気伝導度はそれぞれ5.7dS/m,12.4dS/m,収量はそれぞれ最大可能収量の10%,100%減少に相当する値を示した。 中国の毛鳥素砂漠において,無降雨およびフィールド条件下のwater loggingを調査し,砂丘地フィールドでも地下水位が高い場合,地表面付近に顕著な塩類集積が生じていることを確認した。 恒温恒湿(気温:35℃,湿度:25%)で,一定濃度・一定水位のNaCl溶液を地下水位として与えた場合でも,4極センサーを用いれば,蒸発に伴う砂カラム内の塩濃度の上昇を正確に測定できることを明らかにした。 ケンタッキ31フェスクは不良環境下において根の生長量の低下が少ないため,イタリアンライグラスよりも耐乾性・耐塩性ともに大であるという結果を得た(培地:砂土充填ポット,土壌水分:含水比上限の3,10%,水質:淡水およびNaClとCaCl_2の塩水50,100,150mM)。 NaCl存在下におけるホウレンソウの種子果皮が発芽に及ぼす影響を調査した結果,無果皮種子は高濃度NaCl条件下においても高い発芽と出芽を示し,塩類土壌での利用の可能性が高いことを示唆した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 野坂治朗: "塩水灌漑下での蒸散量の推定" 農業土木学会論文集. 164. 47-54 (1993)
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[Publications] 野坂治朗: "土壌-植物系における塩分集積" 農業土木学会論文集. 164. 55-63 (1993)
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[Publications] Momii,K.: "Water and salt transport in a sandy soil-soybean root system" Proc.IAHS and IAMAP International Symposium. 243-248 (1993)
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[Publications] Yamamoto,T.: "Irrigation Schedules and conservation management for a pilot farm in the Mu Us Shamo desert" Irrigation Engineering and Rural Planning. 25. 4-15 (1993)