1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02451010
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
丸山 欣哉 東北大学, 文学部, 教授 (10004053)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
工藤 信雄 東北大学, 文学部, 助手 (10234452)
真覚 健 東北大学, 文学部, 講師 (40199675)
遠藤 光男 光星学院八戸短大, 助教授 (90185166)
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Keywords | 顔 / 全体と部分 / 情報処理 / 表情 / 倒立顔 / 大脳半球機能差 |
Research Abstract |
1.幸福表情の知覚課題での成績は、他の表情よりも優れるという情緒カテゴリー効果を再確認の上、正・倒立条件、脳半球差条件を加えて分析の結果、幸福顔では部分処理よりも全体処理が優先的に行われることが成績良好の原因と推定した。 2.幸福表情の判断反応時間が他の表情よりも速いのは、表情処理の段階で生じる時間差によることを、逆行マスキングおよび認知國測定の方法により明らかにした。 3.顔の空間周波数をボケによって変えたところ、既知人物同定では、正・倒立間でボケ度による正答成績間に大差がみられ、表情判断では低周波成分が手掛りとなることがわかった。 4.既知顔の再認でも、右半顔がより多くの手掛り情報を提供することをキメラ(合成)顔を用いた実験で明らかにできたが、顔全体の非対称性情報の方がより重要である。表情再認でも、この右顔手掛りは優勢。 5.見えるか見えないかという知覚の極めて初期段階でも刺激の全体性が効果をもつことが判明した。 6.顔の既知性判断に要する時間は、既知顔では表情間で差があり、未知顔では差がなかった。既知性判断には表情の効果も加わるというこの結果は、從来の考え(知覚された顔は表情をとり去った表象に直されるという考え)は修正を必要とするようである。 7.英国研究者との共同により、顔の再認課題では被験者にとって同じ人種の顔の方が他の人種の顔より成績がよいという人種の効果を、正立・倒立の場合について検討し、続行中である。 8.視偶方向判断、自動車パターンの数似性判断における正立・倒立の効果等についても研究を行った。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Valentine,T.& Endo,M.: "Towards on exemlar model of face processing:The effects of races and distinctiveness" Quaterly Journal of Experimental Psychology. 44A. 671-703 (1992)
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[Publications] Endo,N.,Kirita,T.,Endo,N.,& Maruyama,K.: "Effects of expression on recognizing faces" Tohoku Psychologica Folia. (1992)