1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02452091
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
角 誠之助 九州大学, 工学部, 教授 (10037947)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 正秀 九州大学, 工学部, 助手 (00038085)
室園 昌彦 九州大学, 工学部, 助教授 (10190943)
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Keywords | 宇宙往復輸送システム / 熱防御システム / 遮熱性 / マルチウォ-ル / 熱伝導 / 熱ふく射 / 再突入 / 有限要素法 |
Research Abstract |
宇宙往復輸送システムの開発計画が具体化するにともない,大気圏再突入時の空力加熱に耐える熱防御構造,いわゆる熱防御システム(TPS)に関する研究が必須の課題となってきた.この熱防御システムの中でも特に使用する材料や形状によって広範な設計条件に対して適用可能な高剛性金属フォイルを用いた金属TPSに注目し,その遮熱性および力学的特性について研究を行った.デインプルシ-トとフラットシ-トを交互に積層したマルチウォ-ル型の金属TPSに関して,まず文献調査を行い,特に再突入時の空力加熱による非定常温度分布と熱応力・熱変形に関連した分野の問題点を明らかにした.解析モデルとして平板型マルチウォ-ルTPSを用い,内部でのガス中熱伝導,熱ふく射,ならびに金属シ-ト内の熱伝導を考慮した等価熱伝導率を導出し,それがディンプルの形状や高さおよびその層数,シ-ト厚みなどの形状パラメ-タによってどのように変化するかを明らかにした.ディンプルシ-トの層数は熱ふく射に,シ-トの厚みは金属熱伝導に大きく影響を与えることが示された.次に熱負荷として再突入時の温度履歴をモデル化し,表面での熱伝達境界条件を考慮した非定常熱伝導解析を行い,TPS単体での温度分布を計算し,各形状パラメ-タの影響を調べた.さらに一次構造まで考慮した場合について同様な解析を行い,形状パラメ-タによる金属TPSの遮熱性の変化を明らかにした.なお,等価熱伝導率はもとより比熱,密熱などの各物性値も一般に温度の関数となるため,計算には有限要素法を用いた.高温になるにつれて,熱ふく射の比重が増すことが確認され,ディンプルシ-トとフラットシ-トとの間の空間での熱ふく射の定式化が本解析の重要なキ-ポイントであることが明らかにされた.
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Research Products
(2 results)