1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02452186
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
鈴木 敏夫 大阪大学, 工学部, 教授 (80029107)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸田 保幸 大阪大学, 工学部, 助手 (20172166)
松村 清重 大阪大学, 工学部, 助教授 (10135668)
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Keywords | 流れの可視化 / 画像処理 / 3次元剥離渦 / 3次元境界層 |
Research Abstract |
境界層内に存在する3次元剥離渦による境界層の変形、並びに3次元剥離の発生機構に関し、実験的並びに数値解法的手法により研究を行い、3次元剥離渦を含む流場の解明を行った。その結果次のような成果が得られた。 (1)テレビカメラを用いた流れの可視化及び画像処理により、計測断面内全域の速度場の同時計測法の開発を行い、断面内の2次元速度の同時連続計測が可能となった。これにより、計測面内の速度場の空間的、時間的相関が明かとなり、非定常剥離流場の解明等今後の実用化に向け重要な指針が得られた。 (2)多少厚みのある二次元スリット光による照明とステレオ写真を組み合わせ、主流に垂直な断面内の三次元速度成分の計測法を開発した。これにより、縦渦内の流れの構造を知る上で大きな進歩が得られた。 (3)厚い境界層に対し垂直に置かれた先端の尖った円弧翼断面と先端に丸みのある厚翼断面まわりの流場について数値実験を行い、厚い境界層内に存在する縦渦成分の発生機構を比較し、縦渦の発生並びに境界層の変形機構について多くの知見を得た。 (4)比較的厚い翼後方においては、薄い翼とは特異な3次元剥離が発生し、かなり強い3次元剥離渦(縦渦)の発生が認められた。この渦は流場の可視化実験の結果と定性的一致が得られ、本数値解法の妥当生が示された。 (5)境界層内に発生した縦渦による境界層の変形、さらには壁面上の剪断応力の増加の様子が明らかになった。今後は、新たに見つけられた物体後方に発生する縦渦の発生機構についてもさらに究明を行う必要があろう。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 川勝 充,平工 良三,鈴木 敏夫: "トレ-サ画像による流場計測の一手法(第三報)" 関西造船協会誌. 215. 75-79 (1991)
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[Publications] 鈴木 敏夫,戸田 保幸,浜住 順二,岡 秀樹: "翼と平板の接合部近傍の流れの数値シミュレ-ション" 関西造船協会誌(関西造船協会平成4年春季講演会発表,1992.5.22).
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[Publications] 鈴木 敏夫,川勝 充,開発 渉: "相関法を用いた3次元流場計測法" 可視化情報学会誌(第20回可視化情報シンポジュ-ム発表,1992.7.14ー16).