1992 Fiscal Year Annual Research Report
フレッシュコンクリートの流動性に関する解析方法並びに合理的評価方法の開発
Project/Area Number |
02452213
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
谷川 恭雄 名古屋大学, 工学部, 教授 (70023182)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畑中 重光 三重大学, 工学部, 助教授 (00183088)
森 博嗣 名古屋大学, 工学部, 助教授 (80157867)
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Keywords | フレッシュコンクリート / ワーカビリチー / レオロジー / 流動解析 / 粘塑性空間要素法 / 高強度コンクリート / L型フロー試験 / スランピング試験 |
Research Abstract |
本研究では、フレッシュコンクリートの施工性能に関するコンピュータシミュレーション技術の確立を目的として、フレッシュコンクリートの構成モデルの提案、レオロジー物性の統一的評価方法、各種流動解析方法の開発とその検証実験などの一連の研究を実施した。これらのうち、中心となる研究は、施工設計法の核ともいうべき汎用流動解析手法の開発・実用化である。本研究では、申請者らが既に提案した流動手法の拡張を図るとともに、実際のコンクリート工事のシミュレーションにも適用できる新たな解析手法(粘塑性空間要素法)を開発し、各種コンクリートの型枠内流動、ポンプ圧送性、鋼管充填コンクリートなどの解析に適用した。これらの成果は、近い将来におけるコンクリート施工のロボット化を含め、コンクリートの施工設計法の確立に貢献するものと考えられる。 本研究の成果は以下のとおりである。研究計画 1.レオロジー物性の評価試験方法の整理 各種コンクリートに最も適したレオロジー物性の評価試験方法を検討し、光センサー式L型フロー試験を開発・適案した。 2.流動・締め固め特性に関するモデル解析 非定常粘塑性解析手法を提案し、その妥当性を検証するために、モデル型枠内での振動締め固め実験を行い、解析結果とを比較・検討した。 3.各種フレッシュコンクリートの施工性能の評価指標と簡易試験方法の提案 3年間にわたる研究の成果を総合的に判断して、工事現場で使用できるような各種コンクリートの施工性能評価指標として、コンシステンシー試験値から降伏値および塑性粘度を推定する手法を提案し、現行の試験方法を拡張した簡易試験方法を開発した。また、施工性の最大要因であるポンプ圧送性に関して理論的なアプローチを初めて示した。
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[Publications] 谷川 恭雄: "粘塑性流体のテーパー管内流動に関するレオロジー的考察" 日本建築学会東海支部研究報告集. 31. 5-8 (1993)
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[Publications] 谷川 恭雄: "粘塑性流体のロート試験に関するレオロジー的考察" 日本建築学会東海支部研究報告集. 31. 9-12 (1993)
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[Publications] 谷川 恭雄: "レオロジーに基づくフレッシュコンクリートのスランピング試験に関する研究" 日本建築学会東海支部研究報告集. 31. 13-16 (1993)
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[Publications] 谷川 恭雄: "超流動コンクリートにおける粗骨材連行性に関する基礎的考察" 日本建築学会東海支部研究報告集. 31. 17-20 (1993)
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[Publications] 谷川 恭雄: "振動を受けるビンガム流体のコンシステンシーに関する一考察" 日本建築学会東海支部研究報告集. 31. 21-24 (1993)
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[Publications] 黒川 善幸: "フレッシュコンクリートのスランピング試験に関する研究" コンクリート工学年次論文報告集. 15. (1993)