1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02452254
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
鈴木 正治 東京農工大学, 農学部, 教授 (90126293)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冨永 洋司 東京農工大学, 農学部, 講師 (00015083)
伏谷 賢美 東京農工大学, 農学部, 教授 (80014950)
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Keywords | 二酸化炭酸 / 赤外線ガス分析 / ガス透過率 / 温暖化ガス / テルペン / 針葉蒸留成分 / エヤ-タイト / 血圧 |
Research Abstract |
前年度購入した赤外線ガス分析計、ガスクロマトグラフを用いて、CO_2ガスの分析、テルペン揮発ガスの定性分析などを行った。結果は、 (1)木材を前もって熱水で抽出してCO_2の透過量を測定すると、抽出しないのに比較して透過量が著しく増える。又、試料間のばらつきも減少し、ほぼ一定の値が得られた。これは気体の透過が細胞の壁孔の密閉状態と付着樹脂によって阻害されていたことを示す。この結果、前年度に測定した透過量の実測値はかなり変動性があることもわかってきた。 (2)CO_2は密度も大きく、熱伝導率が小さいので、空気中では動きにくく、熱を保有して暖かくなるキャリヤになる。壁中でエヤ-タイトの空間では保温効果があると考えられる。 (3)有害ガスのホルムアルデヒドは接着剤やタバコの煙より排出されるこの生成の量は原料の中の未反応量によって支配される。 (4)室内に効用のある気体を浮遊させるためにテルペン類を各種含む針葉蒸留揮発成分について、放散状態、減衰状態、カプセル化などについて実験し、揮発成分が人の生理に影響すること、放散も比較的早い状態で終るが、徐放北も可能であることがわかった。 (5)人の生理作用として、血圧の昇降、脈拍など調べた。CO_2が血液中で濃度が上るとき、大脳中枢に作用して心臓の働きに抑制的作用を与えるが、テルペン類も最低血圧を亢進する作用を示す。 (6)この研究で当初計画した各種の気体を用いる実験は難しく、少数の気体だけでも追求することが多い。総括すると空気中の有害ガスの挙動がわからないことが多すぎるように思われる。また、効用のあるガスも定量的に扱うのに2年は必要で延長して研究せざるを得ないと思っている。しかし、口答表発は'90年、'91年に学会で発表し、'92年にこれまでの総括を学会で発表する予定である。
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