1991 Fiscal Year Annual Research Report
高密度居住地域における住環境の評価とオ-プンスペ-ス再編手法に関する研究
Project/Area Number |
02454044
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Research Institution | CHIBA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
田代 順孝 千葉大学, 園芸学部, 助教授 (20188238)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮城 俊作 千葉大学, 園芸学部, 助手 (60209872)
赤坂 信 千葉大学, 園芸学部, 助教授 (30143267)
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Keywords | 高密度居住地域 / 住環境 / オ-プンスペ-ス / 敷地 / 集合化 / 緑被環境 / 安定性 / 接道空地 |
Research Abstract |
高密度居住地域における様々なオ-プンスペ-スの存在を保証するための空間的諸条件を住環境の質の評価の観点から明らかにすることが本研究の目的である。特に高密度居住地域におけるオ-プンスペ-スが住宅の敷地内部の空地部分に限定されるような状況が一般的になっていることから、住宅敷地の内部の空地の空間形状を規定する要因の分析に因ってオ-プンスペ-スの再編手法に関する計画的諸条件の明確化を図り、空間デザインの手法によるこれらの解決のための条件整理を行った。此れまでの研究で明らかにされた点を示せば以下の様になる。 (1)敷地内空地の安定性について、それを支えているもっとも大きな空間的要因は敷地規模(絶対条件)、建蔽率(相対条件)であり、この二つの指標によって空地としての安定性の度合いが推定でき、その条件によって規定される空地の形状が環境の質を決定付ける。この二つの指標による地域類型手法は地区レベルでの環境評価に応用出来る。 (2)小規模な敷地の統合にともなって大型の集合住宅に転換される傾向の強い地域では、集合化にともなう個別環境要素、特に緑被環境要素の分断及び喪失が著しく、従来個別の住宅敷地がすこしづつ分担して存続させてきた要素を一気に失うことになり、全体として確保される裸の空地が卓越することになる。この段階では集合化のプロセスと連動した制御野ための空間条件が明らかにされた。 (3)集合化にともなう新たなオ-プンスペ-スが建築物の単体と一体的に出現するようになるので、既存の緑被環境要素とは別の系統の空地体系によるネットワ-ク化が必要となる。 (4)高密度化の帰結として、接道空地の表相化がもたらされ、それにともなう新たな環境空間の質を保証してゆくための素材とデザイン技法の開発についての新しい知見が得られた。
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Research Products
(1 results)