1990 Fiscal Year Annual Research Report
交差反応性イディオタイプ陽性T細胞抗原リセプタ-の分子免疫学的研究
Project/Area Number |
02454188
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
栗林 景容 京都大学, 医学部, 助手 (10064578)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡部 好彦 京都大学, 薬薬部, 助教授 (90109075)
山岸 秀夫 京都大学, 理学部, 助教授 (90025429)
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Keywords | T細胞 / 抗原リセプタ- / 遺伝子 / イディオタイプ / 体細胞超突然変異 |
Research Abstract |
1.交差反応性イディオタイプ(CRI)陽性TCRに於けるsomatic hypermutationの存否:CRI陽性CTLクロ-ン(8クロ-ン)からα、β鎖遺伝子を採取し、その塩基配列を生殖細胞型と比較した。その結果、2クロ-ン由来のα鎖ではCDR(IーIII)にsomatic hypermutationの存在する事が示された。 2.CRI陽性CTLクロ-ンに由来するTCR遺伝子の結合部領域は、α、β鎖とも塩基配列は各クロ-ンに固有であり多様性を示すが、推定されるアミノ酸配列はα鎖では同一、β鎖のみN末から99番目がグリシンかアスパラギン酸のいずれかであり、2種類に限定された。 3.腫瘍細胞FBLー3に対するMLTC細胞につきJβ断片をプロ-ブとしてサザ-ン解析をした結果、明確な再配列バンドを示すものが存在した。樹立したCTLクロ-ンの大部分がMLTCで見られたと共通の再配列バンドを示す例が存在したので、このTCR遺伝子を解析した結果、これらのCTLクロ-ンは全てVα11Jα2B4/Vβ14Dβ2.1Jβ2.1であった。結合部領域の塩基配列を解析することにより、これらのクロ-ンが単一の祖先由来であるか否かを現在解析している。 4.CRI陽性CTLクロ-ンに由来するTCRα、β鎖の各々を組み込んだプラスミドを作製した。遺伝子を発現させ、抗CRI抗体との反応性に就き現在解析中である。
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[Publications] Y.Matsubayashi: "Participation of a dominant cytotoxic T cell population defined by a monoclonal antibody in syngeneic antiーtumor responses" European Journal of Immunology. 20. 2095-2103 (1990)
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[Publications] T.Hirama: "Conserved V(D)J junctional sequence of crossーreactive cytotoxic Tcell receptor idiotype and the effect of a single amino acid substitution" European Journal of Immunology. (1991)