1992 Fiscal Year Annual Research Report
心室遅延電位の発生と意義に関する基礎的・臨床的研究
Project/Area Number |
02454252
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
池田 こずえ 山形大学, 医学部, 助手 (30184419)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 郁郎 山形大学, 医学部, 講師 (70143097)
小熊 正樹 山形大学, 医学部, 講師 (10160821)
八巻 通安 山形大学, 医学部, 助手 (40191217)
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Keywords | 加算平均心電図 / 体表面マッピング / 心表面マッピング / 心筋梗塞 / 心室頻拍 / 周波数分析 |
Research Abstract |
陳旧性前壁心筋梗塞患者30例(心室頻拍を有するMI-VT(+)群10例、心室頻拍を有さないMI-VT(-)群20例)と健常者30例を対象に、体表面加算平均心電図を施行し、周波数分析の結果と心室頻拍との関連を検討した。体表面87誘導の心電図をVCM-3000を用いて160秒間記録し、NEC9801により加算平均処理したのち、ミニコンVAXを用い、QRS部分を高速フーリエ変換し、0〜25、25〜40、40〜80、80〜150、150〜250Hzの各周波数帯域で逆フーリエ変換した。それぞれ、再合成波形の絶対値をとり、QRSの面積を求めた。心筋梗塞群では、MI-VT(+)群、 MI-VT(-)群ともに、正常例と比較して、25〜40、40〜80、80〜150Hzの成分が有意に減少していた。さらに、MI-VT(+)群は、MI-VT(-)群に比し、40〜80、80〜150Hzの成分が有意に減少していた。 また、雑種成犬の左前下行枝を結紮して、実験的に心筋梗塞を作成し、4週間後に、心表面60点の電位を記録し、臨床例と同様に高速フーリエ変換したのち、0〜25、25〜40、40〜80、80〜150、150〜250Hzの各周波数帯域で逆フーリエ変換して、周波数分析を行った。心筋梗塞群8例では、対照群6例に比し、左前下行枝領域のQRS部の、25〜40、40〜80、80〜250Hzの成分が有意に減少した。非梗塞領域の電位には各帯域ともに、有意の変化はなかった。 臨床例、犬実験モデルにて、体表面および心表面において、心筋梗塞部のQRSの高周波成分の減少が認められた。この高周波成分の減少は心筋梗塞後のscarにおける電気的活動の減少を反映すると考えられ、興奮伝播性の低下、興奮波の分裂などに関連をもつと考えられ、心室頻拍のsubstrateの存在を示唆するものと考えられた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Kubota,Isao et al.: "Body surface signal-averaged P maps in normal subjects and patients with valvular heart disease" Am J Noninvas Cardiol. 6. 129-133 (1992)
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[Publications] Hosoya,Yukio et al.: "Spectral analysis of 87-lead body surface signal-averaged ECGs in patients with previous myocardial infarction as a marker of ventricular tachycardia" Circulation. 85. 2060-2064 (1992)
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[Publications] Kubota,Isao et al.: "Spectral analysis of the first half QRS complex in normal Subjects and patients with previous myocardial infarction" Am J Noninvas Cardiol. 6. 104-108 (1992)