1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02454340
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
原田 吉雄 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (40001937)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加茂 裕樹 旭川医科大学, 医学部, 助手 (50214565)
熱田 裕司 旭川医科大学, 医学部, 助手 (90167924)
竹光 義治 旭川医科大学, 医学部, 教授 (00038663)
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Keywords | 神経根 / 異所性発火 / 低酸素負荷 / 圧迫 / 神経生理学 / invitro標本 |
Research Abstract |
腰部神経根障害における痛みやしびれ感などの症状発現過程には、神経根に作用する機械的圧迫のみならず化学環境要因が深く関わっている可能性が示された。本研究では、成犬より採取した知覚神経節付神経根を95%酸素と5%二酸化炭素で飽和した人工脳脊髄液中で維持し、異所性発火発現様式を解析した。神経根の機械的圧迫によりしばしばリズム性を有する高頻度発射が誘発されたが、その閾値は神経節部で有意の低かった。低酸素負荷は神経節由来の異所性発火活動を誘発し、さらに機械的圧迫に対する感受性を増大させた。その他化学的作用のみで異所性発火を誘発する物質としてサブスタンスP、コンドロイチン硫酸、ヒトより採取した変性髄核抽出物質などが同定された。この際得られたスパイク伝導速度解析から、このように誘発された異常活動が痛みやしびれ感ときわめて関連深いものと推察された。通常は未梢受容器に作用を有する化学浸害系のブラジキニンやプロスタグランディンは神経根レベルでは明かな作用を有しないことが判明した。一方、低酸素負荷等に誘発された発火に対してメチルB12や塩酸エペリゾンは抑制効果を有し治療に有効であることが客観的に示されたが、副腎皮質ホルモンは明かな影響を与えなかった。慢性圧迫により神経根線維部においても機的的刺激や低酸素負荷などに対する感受性が増大する傾大を認めた。組織学的には一般的に慢性絞厄神経障害で認められる軸索細小化や脱髄を認めた。これらの結果から、本研究で用いた手法により神経根レベルにおける病態を実験的に再現することが可能で、治療方法の妥当性を検討する上での重要な知見を提供したと考える。
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[Publications] 原田 吉雄: "術中脊髄機能モニタリングのpitfall" 日本整形外科学会雑誌. 66. S189- (1992)
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[Publications] 熱田 裕司: "神経根症状の発現様式解明に関する実験的研究" 日本整形外科学会雑誌. 66. S1171- (1992)
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[Publications] 岩原 敏人: "in vitro モデルにおける脊髄誘発電位の実験的検討" 日本整形外科学会雑誌. 66. S1411- (1992)
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[Publications] T.Iwahara: "Analysis of spinal cord evoked potential and locomotor function during acute spinal cord compression" Spine. 66. 1375-1380 (1992)
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[Publications] 菅原 修: "中経根に及ぼす機械的圧迫と低酸素負荷の影響" 北海道整形災害外科雑誌. (1993)
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[Publications] Y.Atsuta: "Muscle relaxation:vecenttherapeutic advances" Jun Kimura,Tadaaki Maro ed., 167 (1992)