1992 Fiscal Year Annual Research Report
Quality of lifeを重視した頭頸部癌の形態・機能保存治療に関する研究
Project/Area Number |
02454399
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
平野 実 久留米大学, 医学部, 教授 (60080868)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂口 伸治 久留米大学, 医学部, 助手 (70178549)
松岡 秀隆 久留米大学, 医学部, 講師 (40157277)
田中 信三 久留米大学, 医学部, 講師 (90163526)
吉田 哲二 久留米大学, 医学部, 助教授 (70080926)
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Keywords | 頭頸部癌 / 喉頭癌 / 口腔癌 / 中咽頭癌 / 下咽頭癌 / 上顎癌 / quality of life / 形態機能保存治療 |
Research Abstract |
1.病理組織学的研究 昨年までの研究に症例を追加し、総計喉頭癌80、口腔癌60、下咽頭癌50、下顎癌36例について結果を総括した。喉頭癌では声門上癌と声門癌とで声帯固定がおこる病理組織学的機序を明らかにした。口腔癌で腫瘍径、深達度、上皮下浸潤、リンパ節転移の相互関係を明らかにした。下咽頭癌については喉頭を保存できるか否か、という観点から喉頭内浸潤について検討し、コンピュータ断層撮影(CT)所見と対比し、CTによる診断アルゴリズムを作製した。上顎癌については、集学治療の進歩を念頭において、術前化学療法と照射の効果を検討し、予後との関係を明らかにした。 2.機能に関する研究 昨年までの研究に症例を追加して結果を総括した。喉頭癌でレーザー手術後の発声機能を27例、半切後の呼吸、嚥下、発声機能を64例、水平部切後の機能を38例で明確にした。下咽頭癌では喉頭保存手術後の嚥下機能を22例、咽喉頭摘出後の嚥下機能を26例で研究した。口腔癌では構音機能を74例で、嚥下機能を88例で手術侵襲別に比較検討した。中咽頭癌については構音機能を20例、嚥下機能を66例について、手術侵襲別に比較検討した。 3.治療法の研究 病理組織学的研究、機能に関する研究の結果をふまえて、頭頸部の癌に対するレーザー手術、根治手術後の再建手術、術後のリハビリテーションの適応、方法を研究した。そして、患者のquality of lifeを向上させるいくつかの方法を考案した。 4.研究成果のまとめ 3年分の研究成果をまとめ、報告書を作成した。現在印刷、製本中である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 田中 信三: "口腔・中咽頭癌切除後の機能障害" 頭頸部外科. 1. 141-147 (1991)
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[Publications] Minoru Hirano: "Vocal fold fixation in laryngeal carcinomas" Acta Otolaryngol(Stockh). 111. 449-454 (1991)
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[Publications] 田中 信三: "遊離空腸による下咽頭・頸部食道の再建" 日耳鼻. 94. 192-197 (1991)
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[Publications] Minoru Hirano: "Dysphagia following various degrees of surgical resection for ocal cancer" Ann Otol Rhinol Laryngol. 101. 138-141 (1992)
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[Publications] 田中 信二: "下咽頭癌の治療ー20年間173例の検討ー" 日気食会報. 43. 88-95 (1992)
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[Publications] 松岡 秀隆: "喉頭半側切除後の再建と発声機能" 喉頭. 4. 125-129 (1992)