人工ゼオライト(ゼオライト化した石炭灰)の有効利用に関する研究

1991 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 02556029
• Research Institution: Ehime University
• Principal Investigator: 福島 忠雄 愛媛大学, 農学部, 教授 (90036319)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 水谷 房雄 愛媛大学, 農学部, 助教授 (20026595) ; 逸見 彰男 愛媛大学, 農学部, 助教授 (40093942) ; 櫻井 雄二 愛媛大学, 農学部, 助教授 (00036427) ; 上堂 秀一郎 愛媛大学, 農学部, 教授 (40036314) ; 香川 尚徳 愛媛大学, 農学部, 教授 (40003777)
• Keywords: 人工ゼオライト / 石炭灰(フライアッシュ) / 陽イオン交換容量 / 転炉加圧型ゼオライト化装置 / 底質安定剤 / 培地安定剤 / 鮮度保持剤

Research Abstract

今年度は研究最終年度であるため、当初の研究計画に基付き各研究分担者相互に連携を保ちながら、それぞれの分担課題毎に本格的な試験研究を推進し、この間2回の研究会を実施し研究内容及びその成果について検討を行った。今年度中に実施した研究内容は概ね次の通りである。
1.人工ゼオライトの有効利用に関する研究分担者に対して、陽イオン交換容量CEC=180me/100gの実験用ゼオライトを必要に応じて供給した。(逸見,櫻井)。
2.石炭火力発電所の廃棄物であるフライアッシュをゼオライト化する製法と精製純度に関する基礎実験を前年度に引続き実施した(逸見)。
3.石炭灰を簡易な方法でより大量に人工ゼオライト化するための精製装置の研究開発を行い、転炉加圧型ゼオライト化装置を試作して、精製純度に関する実験を行い良好な結果を得た。本装置は試作段階のもので、容量は701/回であるが、実用段階では2〜3m^3/回程度に大型化することも容易である(福島,櫻井,逸見)。
4.人工ゼオライトの有効利用に関する研究では、各研究分担者が本格的な実験研究を実施し、次のようなテ-マで研究成果を得たので、研究報告書(別冊)を作成することとした。(1)人工ゼオライト添加と用土の種類がカブ及びホウレン草の初期生育に及ぼす影響(上堂)。(2)湖沼における藻類の異常増殖防止のための底質安定剤(香川)。(3)石炭灰を原料とする人工ゼオライトの合成と性状(逸見)。(4)人工ゼオライトの青果物鮮度保持に及ぼす効果(鶴崎)。農地土壌・土層の物理性改良への利用(櫻井)。(5)有用微生物の根圏定着のための利用(岩本)。(6)青果物鮮度保持への利用(垣生)。(7)人工ゼオライトのエチレン吸収特性(水谷)。(8)養液栽培における安定培地剤(福山)。(9)植物,微生物など細胞生産培地への利用(阿部)。(10)家畜排泄物処理剤としての利用(村上)。

Research Products

• [Publications] 福島 忠雄,逸見 彰男,櫻井 雄二: "転炉加圧型ゼオライト化装置の試作研究" 愛媛大学農学部紀要. 37-1. (1992)
• [Publications] 上堂 秀一郎,逸見 彰男,久保田 誠,林 幸宏: "人工ゼオライト添加と用土の種類がカブ及びホウレン草の初期生育に及ぼす影響" 園芸学会雑誌. 61. (1992)
• [Publications] 櫻井 雄二: "マサ土の保水特性改良" 愛媛大学農学部紀要. 37-2. (1992)