1991 Fiscal Year Annual Research Report
鼓膜振動挙動のアニメ-ション的表示法の開発[コンピュ-タ支援3次元計測デ-タを基にした動的挙動解析法(有限要素法)を用いて]
Project/Area Number |
02557064
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
和田 仁 東北大学, 工学部, 助教授 (30111264)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 幹生 株式会社ニコン, 光機企画部, 次長
橋本 省 東北大学, 医学部, 講師 (20156285)
小林 俊光 東北大学, 医学部, 助教授 (80133958)
高坂 知範 東北大学, 医学部, 教授 (80004646)
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Keywords | ヒト中耳 / 有限要素法 / 鼓膜 / 耳小骨連鎖 / 靭帯・筋腱 / 関節 |
Research Abstract |
まず、ヒト側頭骨標本の切片写真を基に、コンピュ-タ3次元再構築および3次元計測を行い、中耳の形状を明らかにした。次に、3次元計測結果と側頭骨標本、正常耳および耳小骨連鎖疾患例での測定結果を基に、鼓膜、靭帯、筋腱および内耳の物性値の評価を行い、有限要素法(FEM)による中耳のモデル化を実現した。そして、中耳モデルによる解析結果をアニメ-ション表示することにより、中耳の振動様式を明らかにした。さらに、中耳疾患例のシミュレ-ションを行い、その振動様式を解析した。以下に得られた結果を記述する。 1.鼓膜輪を弾性支持した鼓膜のFEM解析結果は測定結果と類似した挙動を示した。 2.耳小骨を靭帯、筋腱で支持し、さらにキヌタ・アブミ関節を考慮した中耳のモデル化を行い、周波数により複雑に変化する鼓膜および耳小骨連鎖の振動様式を得た。 3.FEM解析結果をアニメ-ション表示することにより、モ-ド図など他の表示法では十分理解できなかった中耳の振動様式を視覚的に捕らえ易くした。 4.得られた中耳モデルを用い中耳疾患例のシミュレ-ションを行い、耳小骨連鎖離断や耳小骨連鎖固着症の中耳振動様式を明らかにした。 今後、さらに実際に近い中耳モデルの実現のため、内耳減衰、中耳の非線形性および外耳道・中耳腔の影響をモデルに組み入れる予定を立てている。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 和田 仁: "有限要素法によるヒト中耳のモデル化(第2報,実際に即した耳小骨連鎖の導入)" 日本機械学会論文集.
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[Publications] Hiroshi Wada: "Analysis of dynamic behavior of human middle ear using a fimite-element method" Journal of Acoustical Society of America.