1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02557084
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
首藤 紘一 東京大学, 薬学部, 教授 (50012612)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
影近 弘之 東京大学, 薬学部, 助手 (20177348)
大和田 智彦 東京大学, 薬学部, 助手 (20177025)
橋本 祐一 東京大学, 応微研, 助教授 (90164798)
遠藤 泰之 東京大学, 薬学部, 講師 (80126002)
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Keywords | レチノイド / ビタミンA酸 / 分化 / 形態形成 / 分子設計 / 癌治療 / レチノイドレセプタ- / シリコン |
Research Abstract |
細胞分化や形態形成の制御にかかわるビタミンA酸は核内レセプタ-を介してその作用を発揮する。本研究はこのビタミンA酸に関する新しい化合物の分子設計,合成および医薬品化のための基礎研究である。 レチノイド酸の臨床上の作用の欠点を補うために,分子構造の中により親水性基をとりこんだ化合物としてUR80を合成したが、作用は微弱であった。しかしウレア構造をNーメチル化して立体構造を変化させるとし10^<ー8>Mで作用を示した。一層の改良を進めている。 ケイ素やゲルマニウムを含む医薬は皆無に近いが,この原子の利用の新分野を拓くことも意図して新規のゲルマニウム又はシリコン含有レチノイドを合成し評価した。そのうちの幾つかには強力な作用を見た。またSiを2原子含むAm55Sは毒性が非常に弱い。この物質の臨床への応用は十分検討されるべきと考えている。 レセプタ-の研究も継続している。特に構造活性相関およびスクリ-ニングのためにこれらのレセプタ-の微生物での発現を目指しているが難行している。 トリおよびマウスのレセプタ-タンパクの分析を行った。タンパクレベルでの分析によるといずれの動物も複数の分子種を生成しており,その解釈は単純ではない。当面は培養細胞を材料としていかねばならない。 幾つかの化合物,特にAm55S及びRe80については,毒性試験を開始した。Re80は米国ニュ-ヨ-ク州RUSEWELL PARK CANCER INSTITUTEのDr MICHTIGによってプログラムされ,目下進行中である、癌治療への展望を期待している。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] T.Yamakawa: "Retiro binzoic Acids S." J.Med.Chem.33. 1930-1937 (1990)
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[Publications] Y.Hashimoto: "Expression of refiroic acid recepton glves," Biochem.Biophys.Res.Com.166. 1300-1307 (1990)
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[Publications] K.Tamura: "Synthetic Retinoids regulate morphogenea's in chide limb bud." Cell.Diff.Develop. 32. 17-26 (1990)
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[Publications] 首藤 紘一: "発がんと制がんの化学" 広川書店, 247 (1990)