光微分照射ディ-プ・エッチングのための高性能真空蒸着装置の試作と応用

1990 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 02559005
• Research Institution: Yamagata University
• Principal Investigator: 外崎 昭 山形大学, 医学部, 教授 (90004572)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 鷲岳 宏 山形大学, 医学部, 助手 (20091845) ; 渡辺 皓 山形大学, 医学部, 助教授 (80004662) ; 会田 嵯武朗 日本電子(株), 研究室長 ; 八木橋 操六 弘前大学, 医学部, 講師 (40111231) ; 徳永 史生 大阪大学, 理学部, 教授 (80025452)
• Keywords: 真空蒸着装置 / 凍結レプリカ法 / ディ-プ・エッチング法 / 網膜 / 光照射エッチング

Research Abstract

<高性能真空蒸着装置の試作>___ー:当初の予定より遅れてしまったが、本年1月に試作装置が完成した。日本電子昭島工場において、2度にわたり性能チェックのための実験を行った結果、本装置がほぼ設計通りに工作され機能することが確められたため、2月に納入された。本格的実験は平成3年度に持ち越されるが、これまで行った実験から、以下の改良点が確認された。1.光微分照射を正面ののぞき窓を通して行うよう改良されたため、ズ-ム型実体鏡下で微調整された単色光束を試料割断面に正確に照射することが可能となった。2.現在使用の光束エネルギ-で照射した場合、試料温度ー120℃、1時間照射で浅いエッチング像が得られ、ー110℃では、45分照射で十分なエッチング効果が認められた。3.試料の下部から加熱する従来の方法と異なり、光微分照射エチングでは、観察対象となる試料表面から加熱されるため、無益な気化分子が産生されにくい。従って、従来の方法よりも像障害の少ない高解像のレプリカが得られるものと期待される。4.クライオポンプとタ-ボモレキュラ-ポンプによる高真空下(10^<ー6>Pa)でレプリカ作製の一連の操作が行われるため、コンタミネ-シヨンの少ない高解像レプリカが得やすくなった。
<3次元画像解析システム>___ー:平成2年10月2同システム一式が納照され、現有の真空蒸着装置(JFDー7000)で得られたレプリカの電顕写真について、計測とデ-タ処理を試みている。本システムは、ズ-ムレンズを備えた力ラ-テレビカメラでレプリカ電顕像をモニタ-し、これにデジタイザ-ボ-ドをオ-バ-ラップさせて画像処理を行うものである。従って、レプリカ上にみられる膜内粒子の形状分析やその定量化など、すべて電算回路で行われるため、作業能率が著しく向上した。

Research Products

• [Publications] Masahiro Hara: "Fine structural and volumetric change of lamprey photoreceptor cells during light and dark period" Cell Tiss.Res.259. 33-41 (1990)
• [Publications] Toshihiko Kikuchi: "Microtubules of guinea pig chochlear epthelial cells" Acta Otolaryngol. (Stockh). (1991)
• [Publications] Hiroshi Washioka: "Horizontalーcell gap junction in goldfish retina: Areas and density of particles as revealed by complementary freeze replicas" Arch. Histol.Cytol.(1991)
• [Publications] Mika Yoshida: "Antiーlampreyーretina antibodies: Immunohistochemistry on several vertebrate retinas" Cell Tiss.Res.(1991)
• [Publications] Makoto Ishikawa: "Lectinーand immunoglobulinーbinding sites on the surfaces of photoreceptor outer segments in the lamprey retina" (1991)
• [Publications] Hiroshi Watanabe: "Neuroreceptor Mechanisms in Brain (Plenum Press,New York)" S.Kito,T.Segawa,and R.Olsen, 6 (1991)