1990 Fiscal Year Annual Research Report
海洋気象衛星の情報利用による設計支援システムの構築
Project/Area Number |
02650316
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
新開 明二 九州大学, 工学部, 助教授 (10112301)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩本 才次 九州大学, 工学部, 助手 (80091338)
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Keywords | 気象衛星 / ひまわり / 設計支援システム / 海洋環境 / シミュレ-ション / 画像解析 / 出会波 / ランダム |
Research Abstract |
海洋気象衛星によるリモ-トセンシングの情報を利用して,船舶等の海事システムの設計・運航のためのシステム開発の方法論を確立することを研究の目的としている。本年度の研究の重点は次の3点に置いた。 1.九州大学造船学科設置の“気象衛星「ひまわり」直接受信システム"から得られる情報のデ-タ構造を解析して画像デ-タの加工ソフトツ-ルを開発することとし,その目的をほぼ達成した。 2.低気圧・高気圧の各モデルを設定し,海象・気象状態の予測法の計算機プログラムを作成することを目的とした。研究調査の結果,海洋流体力学に基づく厳密な計算法ではス-パ-コンピュ-タを用いてもかなり大規模な計算を必要とすることが判明したので,風系と風波の簡易計算法を導入し,風系推算ツ-ルと風波推算ツ-ルを開発した。開発された各ツ-ルにより計算した結果が有効であることを数値シリ-ズ計算により確認した。 3.船舶の周りの1日程度の航行範囲の海域での海象を再現するランダム波数値シミュレ-ションツ-ルを開発することを目的とした。Walsh関数列に基づく本ツ-ルにより,風,海洋波等のシミュレ-ションを短い計算時間で実施できることを明らかにした。 今年度開発した「設計支援システム」の有用性を検討するために,実際の船が海上を航走する場合に生じる諸問題解決に適用し,システムの頑健さを確認する必要がある。次年度において,システムの汎用化を計るとともに,この点を検討する予定である。
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