1991 Fiscal Year Annual Research Report
機能性複合酸化物研削屑の浮選分離に関する基礎的研究
Project/Area Number |
02650446
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
松岡 功 東北大学, 工学部, 教授 (80005264)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田路 和幸 東北大学, 工学部, 助教授 (10175474)
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Keywords | イットリウムアルミニウムガ-ネット / ニオブ酸リチウム / 研削屑 / 浮選 / リサイクリング |
Research Abstract |
研削屑中に含まれるイットリウム・アルミニウム・ガ-ネット(YAG)およびニオブ酸リチウム(LN)をドデシルアミン酢酸塩(DAA)を捕収剤とした浮選により研磨剤であるグリ-ンカ-ボランダム(GC)から分離することの可能性について検討した。得られた結果は以下のとおりである。 1.硝酸カリウムを含む溶液中で測定されたYAGおよびLNの等電点はそれぞれpH7.5および2.8である。 2.YAGの浮遊性は表面が負に荷電しているアルカリ性で高く、正に荷電している酸性で低く、DAAによるYAG表面の疎水化はDAAの静電的吸着によるものと解釈される。 3.硫酸、蓚酸イオンが存在するとき、YAGの浮遊性は強酸性領域でも高くなる。これはこれら多価陰イオンのYAG表面への特異吸着に起因する。蓚酸イオンの場合は、YAGのゼ-タ電位を正から負に逆転させ、DAAとの静電的作用により、硫酸イオンの場合は特異吸着した硫酸イオンとDAAの化学的相互作用によりDAAの吸着量を増加させるためである。 4.硫酸あるいは蓚酸でpHを2以下にし、とうもろこし澱粉によってGCの浮遊を抑制すると、YAGを選択的に浮選分離することができる。この場合、硫酸よりも蓚酸の方が分離性が良好である。 5.LNの浮遊性は中性ないしアルカリ性pH領域で高く、強酸性pH領域で急激に低下する。LNは多価陰イオンによって活性化されないが、弗化物イオンによって活性化され、強酸性pH領域でも高い浮遊率が得られる。 6.LNの活性剤として弗化カリウム、GCの抑制剤としてとうもろこし澱粉を用いると、pH2〜4の範囲でLNとGCの浮選分離が行なわれる。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 谷 峰,松岡 功,真宮 三男: "研削屑からのガドリニウム・ガリウム・ガ-ネットの浮選による回収に関する基礎的研究" 資源と素材. 107. 289-293 (1991)
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[Publications] 谷 峰,松岡 功: "浮選法によるイットリウム・アルミニウム・ガ-ネット研削屑の回収" 資源・素材学会平成3年度春季大会講演要旨集. 413-414 (1991)
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[Publications] 谷 峰,松岡 功: "浮選によるニオブ酸リチウムの回収" 資源・素材学会平成4年度春季大会講演.