1991 Fiscal Year Annual Research Report
高分解能マイクロエリプソメ-タによる化合物薄膜の局所解析
Project/Area Number |
02650505
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
杉本 克久 東北大学, 工学部, 教授 (80005397)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤尾 昇 東北大学, 工学部, 助手 (80222503)
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Keywords | マイクロエリプソメ-タ / 膜厚 / 複素屈折率 / プラズマCVD |
Research Abstract |
1.研究目的:電子デバイスの高集積化のためには、スパッタリング法やCVD法などによって各種の化合物薄膜を形成する際、その性状を数μmオ-ダ-の微小領域単位で自在に制御する技術が必要とされる。本研究では、直径数μmの微小領域の薄膜の解析が可能な高分解能マイクロエリプソメ-タを作製し、これを用いてプラズマCVD化合物薄膜の厚さと複素屈折率の場所的分布を解析することを目的とした。 2.研究成果 (1)装置の改良:前年度に作製した手動消光点方式のエリプソメ-タを回転アナライザ-型自動エリプソメ-タに改良した。これにより、測定所要時間を5分から2秒に大幅に短縮することができた。 (2)SiO_2およびTiN薄膜の性状の場所的変化の解析:プラズマCVDでPt基板上に形成したSiO_2およびTiN薄膜の膜厚の場所的分布状態を解析した。その結果、いずれの皮膜の膜厚も【plus-minus】20%の範囲内で場所的に変化していることが分かった。なお、TiNは吸収係数が大きいため,30nm以上になると膜厚を正確に測定することが困難になることが分かった。 (3)複探針法によるプラズマ状態の場所的変化の解析:TiN成膜中のプラズマの電子温度および電子密度を測定した結果、これらは試料の大きさ(長さ25mm、幅15mm)の範囲内ではほとんど変化しないことが分かった。SiO_2成膜時のプラズマパラメ-タは、プロ-ブ汚染が激しいために正確に測定することは困難であった。 (4)TiN薄膜の性状の場所的変化の成因:(2)および(3)の結果より、TiN薄膜の膜厚の場所的分布は、プラズマ状態の変化よりも下地金属の性質(結晶面方位など)の相違によって生じていると考えられる。
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