1991 Fiscal Year Annual Research Report
フラクタル次元からみた母岩と風化度を異にする粘性土の土壌構造と理工学性の関係
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02660240
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
宮内 定基 愛媛大学, 農学部, 教授 (40024583)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 俊典 愛媛大学, 農学部, 助手 (90215591)
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Keywords | 母岩 / 風化 / 土壌構造 / フラクタル次元 / 究固め曲線 / 土の強度 / 地すべり / 透水性 |
Research Abstract |
1.変成岩地帯2地点と花崗岩地帯1地点において、表面から2mごとに10〜14m深さまでの試料を採取し、それらの基本的物理性,究固め特性,三軸圧縮強度特性,透水特性に関する実験を実施し、現地における風化の進行について検討した結果、以下のことを明らかにし得た。すなわち、土の理工学性は深さを増すに従って直線的な変化の傾向を示さず、変化割合の減少する深さや、変化の傾向が逆転する深さ、さらには特異な傾向を示す深さが存在し、地すべりや崖崩れ等の斜面崩壊現象との関連性の存在が推察された。 2.堆積岩由来の粘性土を、水浸・凍結・乾燥(各状態24時間)を1サイクルとして、0,5,10サイクルの処理を施した後、2mmフルイ通過試料(全粒土)、全粒土から0.25mm以下を除いた試料(団粒土)、全粒土をゴム栓付ランマ-で破砕した試料(破砕土)にそれぞれ調整し、基本的物理性,究固め,一軸圧縮,応力緩和の各試験を実施すると同時に、ふるい分け後、究固め等の各試験後の試料について耐営性団粒分析試験も実施し、土壌構造の変化を検討した。その結果、いずれの試料においても処理土の方がpF1.0〜1.5以下の保水性は低く、最適含水比も低い。最大密度と最大一軸圧縮強度は大きく、最適含水比以上の水分状態での緩和時間はなくなることが明らかとなった。平均質量直径の変化に着目すると、団粒土の処理試烈にのみ特異な傾向が認められ、風化処理に伴って団粒構造が著しく質変化していることが明らかとなった。 3.土壌構造をフラクタル次元で定量的に把握する場合、間隙構造と固相構造の二つの面からのアプロ-チがある。前者についてX線撮影法の技術力の不足もあって今回は目的を達成し得なかったが、後者についてはSEM写真を使用すれば目的を達成し得ることを実証した。
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[Publications] 宮内 定基,酒井 俊典,橋本 静夫: "母岩を異にする地帯における深さ別の土の理工学性" 農業土木学会誌.
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[Publications] 宮内 定基,酒井 俊典,橋本 静夫: "風化度を異にする粘性土のaggregateが突固め・強度特性に及ぼす影響" 農業土木学会論文集.