1990 Fiscal Year Annual Research Report
暑熱時の家鶏の生産性低下を改善する配合方法に関する研究
Project/Area Number |
02660271
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
鎌田 寿彦 東京農工大学, 農学部, 助教授 (70015121)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 邦生 宇都宮大学, 農学部, 助教授 (50091947)
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Keywords | ブロイラ- / 高温環境 / 飼料成分 / 代謝エネルギ-量 / CP含有量 / 発育 / 屠体成績 |
Research Abstract |
気温条件と飼料配合内容が増体ならびに屠体成績にどのような影響があるか検討した。 【方法】雄ブロイラ-(銘柄 チャンキ-)135羽を用いた。環境制御室内で、気温3段階(21、27、33℃)を設定し、各温度条件下で、飼料中の代謝エネルギ-の含有量3段階(3000、3100、3200Kcal/kg)と蛋白質含有量3段階(16、17、18CP%)とを組み合わせた9種の飼料を35〜63日令の間、給与した。各飼料の製造のために市販のブロイラ-後期用配合飼料を基礎として、魚粉、粉末油脂および麸を適宜加え、所定の成分とした。飼料中のビタミン、ミネラル等他の成分はいずれの飼料でも同一割合になるようにした。各条件に5羽を配置し、ケ-ジで個別に飼養した。その間、体重、採食量および飲水量を計測した。63日令に屠殺し、屠体各部の重量を測定した。 【結果と考察】 33℃条件で死亡した個体があったが、飼料が直接原因ではないと思われた。飼料摂取量は33℃の同一条件下で変異が大きく、胃容積などとの関係から製作した飼料の嵩の影響があったのではないかと考えられた。代謝エネルギ-と蛋白質の含有量が共に少ないものは高温域でも適当ではないと推察された。33℃ではいずれの飼料とも体重の増加が非常に悪く、飼料による生産性の著しい改善は難しいと考えられた。しかしながら、飼料の違いが増体ならびに屠体成績に影響を及ぼす傾向が認められることから、暑熱時のブロイラ-に適切な飼料は適温時とは違うのではないかと考えられた。27℃条件下では飼料成分によって大きな影響の違いがなかったので、今年度、対象としていない30℃前後の温度域に於て同様の実験を行うことにより、飼料成分の違いが効果をもたらすのではないかと思われ、次年度以降に検討を加えることとした。
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