1992 Fiscal Year Annual Research Report
暑熱時の家鶏の生産性低下を改善する配合方法に関する研究
Project/Area Number |
02660271
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Research Institution | TOKYO UNIVERSITY OF AGRICULTURE AND TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
鎌田 寿彦 東京農工大学, 農学部, 助教授 (70015121)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 邦生 宇都宮大学, 農学部, 助教授 (50091947)
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Keywords | ブロイラー / 夏季生産性 / 飼料成分 / 代謝エネルギー / 蛋白質含有量 / 産熱量 / 体温上昇 |
Research Abstract |
ブロイラーを用い、高温および常温時に飼料中の蛋白質含有量と代謝エネルギー含有量を変えた飼料を与え、産熱量を測定し、蛋白質およびエネルギー含有量と各環境温度段階における産熱量との関係を検討した。 《方法》〔動物〕5周令のブロイラーを、宇都宮大学農学部家畜飼養学研究室の動物飼育室に収容した。〔飼料〕市販飼料を基準としてこれに魚粉または粉末油脂を添加して、粗蛋白質含有量を15、17および19%の3段階、代謝エネルギー含有量を2900、3100および3300kcal/kgの3段階変えて組み合わせた計9種類の飼料を作製した。〔測定〕鶏に飼料のどれか1種類を100g採食させた後、合成樹脂製のチャンバーに1羽ずつ収容し、このチャンバー内の気温を20℃、26℃または32℃に設定した後、チャンバーに吐き出された呼気をエネルギー代謝測定装置に導き、エネルギー代謝量を24時間に渡り測定した。また、体温の変化も記録した。 《結果》気温が高い時の産熱量特に採食直後の特異動的作用は、エネルギー含有量が多い飼料を給与した時に大きくなり、体温の上昇も大となった。高温時に蛋白質含有量が多い飼料を給与した場合は産熱量の増加がそれほど多くなく、体温上昇を軽度に抑えられた。以上のことから、高温時には通常のブロイラーの飼料よりも蛋白質含量を多くし、かつ、エネルギー含有量を少ない飼料を給与することにより、鶏の体熱生産量を通常の飼料よりも低下させることができ、鶏の体温の上昇程度を抑制できることから、夏季の生産性低下の改善に効果があると考えられた。
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