1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02670012
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
高島 庸一郎 愛媛大学, 医学部, 教授 (30028344)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富永 彬生 愛著県立医療技術短期大学, 助教授 (90036450)
丹 京子 愛媛大学, 医学部, 助手 (80116954)
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Keywords | 生体材料 / 生体適合性 / ビデオ撮影 / PCI / チタン箔 / 骨芽細胞 |
Research Abstract |
生体材料Biomaterialsの生体組織に対する反応性Biocompatibility(生体適合性)について、赤顕・電顕レベルで追求するべく実験を開始した。 1.培養(in vitro)実験ー生体材料と生体細胞の親和性の検討。 生後2〜3日のマウス(CDー1)35匹の頭蓋冠から分離した骨芽細胞を10%ウシ胎児血清を加えたMEM培養で5日培養した。これらの細胞をプラスチック板やチタン板(厚さ15μm)基質と共に平板静置培養し、培養細胞と基質との反応を、保温室つき倒立位相差顕微鏡下でDXCー325KビデオカメラとBRー9000タイム・ラプス・ビデオレコ-ダ-を用いてビデオ撮影し、観察した。 骨芽細胞は、プラスチック、チタン箔両基質表面に同様に接着し、正常に増殖することが観察された。なお、同材料の電顕(SEM・TEM)観察も行う予定で準備中である。 2.動物実験(in vivo)ーサル下顎骨に挿入された基質上の骨芽細胞形成ニホンザルの小臼歯を抜歯後、チタン製多重毛管インプラント(Polycapillary implant,PCI)を挿入した。3,6,12ケ月後に取り出し、固定後にPCI表面の骨形成部をSEMで観察した。また、一部を固定包埋し、超薄切片を作製して観察した。 3.電顕観察 チタン箔基質に生えた骨芽細胞をSpurr樹脂に包埋し、超薄切片化する時、チタン箔と樹脂の界面で剥離する。チタン箔の裏面に歯科用接着樹脂の被膜を作ることにより,チタン箔の厚さ1.5μm以下に限り切片化することができた。PCI表面のSEM観察は、PCIの端を切り、組織をPCIの穴から抜いて観察することができ、この組織中に正常な骨芽細胞を認めたが、PCIに隣接する部のTEM観察は、現在検討中である。
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