1991 Fiscal Year Annual Research Report
パ-キンソン病発症モデルとしてのMPTP少量投与マ-モゼットの検討
Project/Area Number |
02670361
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
野元 正弘 鹿児島大学, 医学部, 助教授 (50208401)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
出雲 周二 鹿児島大学, 医学部, 講師 (30143811)
納 光弘 鹿児島大学, 医学部, 教授 (10041435)
福田 健夫 鹿児島大学, 医学部, 教授 (70038694)
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Keywords | パ-キンソン病 / MPTP / 霊長類 / マ-モゼット / 中毒 / 神経変性疾患 / 老化 |
Research Abstract |
霊長類で飼育にスペ-スを節約できるコモンマ-モセットと選択的な黒質の細胞死を起こす神経毒MPTPを用いて、神経毒と加齢がパ-キンソニズムの発症に関与する可能性について検討している。実験は少量のMPTPで黒質を軽度変性させた上で長期間飼育し、加齢に伴うパ-キンソニズムの発症の有無を検討している。平成2年度にMPTPを投与したマ-モセット8頭のうち4頭は同年度に黒質および線条体の病理学的、生化学的測定を行い最終年度の検討に備えた。平成3年度はMPTPを投与した4頭を引き続き飼育し、ビデオに記録し神経学的症状の有無を観察した。その結果前肢にわずかな振戦を認めるようになった。また、長期の運動量を検討するため、赤外線を用いた運動量測定器を2台設計制作し連続3日間の行動量を測定した。MPTP投与群では軽度の行動量の低下がみられたが有意ではなかった。なお連続3日間の行動量の検討では、測定装置に移って1日目は少なく3日目に最も多くなりマウス、ラットでみられる探索行動により1日目が増加するパタ-ンは認められなかった。パ-キンソニズムではヒトでも動物でもその行動量が低下する。この測定装置により行動量の経年的変化を観察できるためパ-キンソニズムの発症についてはより詳細な検討が可能となった。今後は引き続き飼育を続け、その行動量、神経学的症状の有無程度を観察し、最終年度における経年的変化についての検討に備える。
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Research Products
(1 results)