1991 Fiscal Year Annual Research Report
生物発光法による試験管内での抗原感作の検索とアレルギ-疾患診断への応用
Project/Area Number |
02670428
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Research Institution | University of Tokyo |
Principal Investigator |
早川 浩 東京大学, 医学部(分), 助教授 (80107507)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高見澤 勝 東京大学, 医学部・(分), 助手 (40216784)
薦田 房子 東京大学, 医学部・(分), 助手 (50107603)
岩田 力 東京大学, 医学部・(分), 講師 (00134578)
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Keywords | リンパ球 / 好中球 / 化学発光 / PHA / 卵白アルブミン / 食物アレルギ- / FMLP |
Research Abstract |
末梢血リンバ球と好中球の試験管内におけるルミノ-ル増光による化学発光が、PHAやFMLPによる非特異的刺激と、その人が感作されている抗原による特異刺激により造起されることをルミフオトメ-タ-を用いて測定した。 文京区乳児アレルギ-健康診査に参加した乳児にアンケ-ト調査を行い、卵白あるいは牛乳に対するアレルギ-を報告したもの、および当科でこれらに対するアレルギ-を診断したもの20例を対象とし、健康成人を対照として検討した。 方法は昨年度に研究したものを基本とし、末梢血からリンパ球と好中球を分離し、ルミノ-ルと混合したのちPHA、FMLP、卵白アルブミン、ラクトアルブミンのいずれかを添加して直後から3分間の化学発光を測定した。 PHA、FMLPでは、添加30秒後からほゞ農度依存性に強い化学発光が認められ、約2分でピ-クに達した。抗原では同様に添加30秒後から化学発光を認める場合があったが、光量は少く時続時間も短かかった。また、これらの抗原に対するIgE抗体の有無との関連は認められなかった。これらの抗原に対する臨床症状が遅発性であるものに化学発光を認める傾向がみられたが、その関連性は対象例数に乏しく十分検討できなかった。 非即時型の食物アレルギ-の試験管内検索法として本法は興味深いが、所定の期間内に十分な症例数の検討ができなかったので、さらに次年度以降も検討を続ける予定である。 なお、この方法ではPHA、FMLPへの反応なども同時に測定できるので、症例のリンパ球、好中球機能の迅速なスクリ-ニング・テストとしても有用であると考えられた。
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Research Products
(1 results)