1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02670738
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
広田 憲二 大阪大学, 医学部, 講師 (00189888)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小池 浩司 大阪大学, 医学部, 助手 (70225340)
池上 博雅 大阪大学, 医学部, 助手 (10184409)
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Keywords | インタ-ロイキンー6 / 脳下垂体 / LH / プロラクチン |
Research Abstract |
本年度は免疫反応物質であるインタ-ロイキン6(ルー6)の下垂体細胞における作用部位の決定を中心に展開した。すでに我々は下垂体でルー6が産生されていること、ルー6が下垂体細昶に作用してLHやプロラクチン分泌を促進していることを確認している。そこでまずヒト胎児において抗LH抗体、抗ルー6受容体抗体を用いて免疫組織化学的にLHとルー6受容体を二重染色した。その結果ルー6の受容体がLH荘胞に存在することまたルー6産生細胞はLH細胞と共存しないことが判明し、パラクライン機構の存在が示唆された。またラット下垂体培養系においてレセプタ-解析を行なったところ単一の受容体の存在(Kd27×10^<-9>M、細胞あたり170個の結合部位数)を確認し、この受容体はルー1,ルー2そしてインタ-フェロンrとは結合しなかった。さらにマウスのルー6受容体のCDNAを用いてノフザンブロット解析を施行し、5.5kbのルー6R mRNAの存在を確認した。以上の成績より下垂体にはルー6と特異的に結合する受容体が存在することがわかった。また下垂体腫瘍細胞を用いてルー6の細胞増殖に及ぼす影響についても若干の検討を加えた。その結果ルー6は単にホルモン分泌を促進するのみならず下垂体腫瘍細胞の増殖をも促進する結果を得た。 以上今年度の研究によりインタ-ロイキン6の受容体が下垂体細胞に存在し、この受容体はLH産生細胞上にみとめられルー6産生細胞とは共存しないことがわかった。このことから下垂体で産生されているILー6はパラクライン的にホルモン分泌細胞をコントロ-ルしている可能性が示唆された。
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[Publications] K.Koike: "Tumor necrosis factorーα stimulates prolactin release from anterior pituitary cells;A possible involvement of intracellular calcium mobilization" Endocrinology. 128. 2785-279 (1991)
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[Publications] K.Koike: "Tumor neurosis factorーα increases release of arachidonate and prolactin from rat anterior pituitary cells" Endocrinology. 128. 2791-2798 (1991)
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[Publications] M.Ohmichi: "Binding sites for interleukinー6 in the anterior Pituitary gland" Neuroendocrinology.
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[Publications] K.Kadowaki: "Atrial and brain natriuretic peptides enhance dopamine accumulation in cultured rat hypothalamic cells including dopaminergic neurons" Neuroendocrinology.