1990 Fiscal Year Annual Research Report
急性歯肉炎に関与する炎症性細胞の膜電位と変動パタ-ン
Project/Area Number |
02670848
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
堀内 博 東北大学, 歯学部, 教授 (00013962)
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Keywords | 細胞膜電位 / 微小電極 / Spleen細胞 / 炎症性細胞 / 腹腔内浸出細胞 / MEM培地 |
Research Abstract |
1.細胞膜電位測定装置 微小電極用増幅器(WPIーM701)、オッシロスコ-プ、ペンレコ-ダ-、ジョイスティック型マイクロマニピュレ-タ、電圧交正器、倒立顕微鏡などをシ-ルドル-ム内のマグネチックテ-ブル上に設置して浮遊細胞の細胞膜電位を測定する実験系を組み立てた。 電極には直径1mmの芯入ガラス管より調製した毛細管微小電極に3mol KCLを充填して用いた。電極抵抗は2.2ー18.4MΩであった。 歯周炎由来炎症性細胞の測定に先立ち、ICR系普通飼育マウスのSpleen細胞および腹腔内浸出細胞を用い、直径3.5cmのシャ-レに10%FCS加Eagle'sMEM培地を入れ10^6 cells/mlとなるように調整して測定した。 2.測定結果 細胞にガラス毛細管微小電極を刺入すると負の電位が観察された。刺入後、細胞が除々に本来の形を失っていくにつれこの負の電位はベ-スラインに近づいた。 23個の測定で得られた膜電位の平均は16.8mV,分散は111.27標準偏差は10.6、最大値は45.9mV、最小値は5.47mVであった。 3.今後の展開 測定対象を実験動物由来のPMN細胞に広めるとともに、PHA等のブラスト誘発因子を作用させたときの膜電位を測定する予定である。これらの成績を得た上で、歯周ポケット浸出液あるいは根管内浸出液中の炎症性細胞に測定を広げる予定である。
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