1992 Fiscal Year Annual Research Report
ニオブ系トンネル接合を用いた高分解能放射線検出器に関する研究
Project/Area Number |
02680187
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
石橋 健二 九州大学, 工学部, 助教授 (00159766)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 譲 九州帝京短期大学, 経営情報科, 教授 (10150484)
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Keywords | 超伝導トンネル接合 / 放射線 / ニオブ / アルミニウム / フォトリソグラフィー |
Research Abstract |
前年度の研究を発展させ、ニオブ膜とアルミニウム/アルミニウム酸化物/アルミニウム接合を組み合わせ素子の製作方法の研究を行った。再現性が良く良好なトンネル接合の製作が期待できるフォトリソグラフィー法を採用し、陽極酸化法を併用してトンネル接合の製作を試みた。前年度の研究で、アルミニウムを使用するとフォトレジスト現像時に現像溶液でアルミニウムが溶解・変質する現象が生じること、および、陽極酸化時にフォトレジストの耐電圧性が不足することに問題があることが明らかになった。 アルミニウムの溶解・変質については、従来から製作・取扱技術が確立されているニオブ膜を用いてアルミニウムを保護した。これによってアルミニウムの溶解・変質の問題が解決することが分かった。一方のフォトレジスト膜の耐電圧性の不足については、フォトレジスト膜そのもので陽極酸化用のパターニングを行うのではなく、代わりにSiO膜を使用シてパターニングすると耐電圧性が改善することが実験的に確認された。 このように、当該年度の研究によりニオブ/アルミニウム/アルミニウム酸化物/アルミニウムトンネル接合の多層構造トンネル接合の基本的な製作方法が確認された。しかしながら、現在のトンネル接合が放射線計測にも使用できるような高性能であるかどうかは未確認である。トンネル接合の性能を向上させるためには、今後プロセスの改良していく必要があると思われる。
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Research Products
(1 results)