1991 Fiscal Year Annual Research Report
中学生の情報処理・科学概念理解能力育成のための認知モデル構成の研究
Project/Area Number |
02680230
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
岡本 敏雄 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (60125094)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平田 昭雄 東京学芸大学, 教育学部, 助手 (60165173)
伊藤 一郎 東京学芸大学, 教育学部, 講師 (60134764)
下條 隆嗣 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (50014767)
横山 節雄 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (20090532)
高畑 弘 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (60014784)
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Keywords | 情報活用能力 / コンピュ-タ・リテラシ- / 情報処理適性 / プログラミング能力 |
Research Abstract |
中学生を対象として、理科、数学の学校生活での学力と情報処理能力との関連を総合的に分析・検討した。 理科の分野においては、生物、化学、物理の分野から適切な単元を選び、その成積を取り上げた。数学においては、数と式、関数、図形、統計の分野を取り上げた。 情報処理能力としては、(1)BASICプログラミング、(2)情報処理適性、(3)一般的問題解決アルゴリズム構成、(4)フアイル処理に関する問題を設定した。 調査・実験の実施において、コンピュ-タ・リテラシ-に関する説明、インストラクションを孝え、若干の実習・演習を課し、基本的な知識と操作スキルを形成させた上で、上記の(1)から(4)までの課題やテストも実施した。(4)のファイル処理においては、日常生活で発生するデ-タに対して、生徒自らが仮説を立て、その仮説を検証する目的でデ-タの分類、加工を行い、結論を見い出すという流れの中で、デ-タベ-スや作表ソフトウェアを活用させた。 結果として、次の事柄が見い出された。 (1)情報処理能力は理科における実験デ-タの取り扱い、目的に応じた処理能力と相関があること。しかし全体としては独立した因子である。 (2)情報処理能力は数学における成積とは強い相関はない、これは中学校段階の数学の授業内容が訓練・記憶中心にあるのではないかということを示唆する。 (3)情報処理能力は、いくつかの因子から構成され、プログラミング力は短期記憶力や図形弁別力、類推といった基礎能力と強い関係を持つが、一般問題解決のためのアルゴリズム構成力とは関係が低いことが見い出された。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 岡本 敏雄他: "児童・生徒の情報処理能力の構成因子と学力機能に関する基礎的研究(1)" 第15回CAI学会研究発表大会論文集. 15. 229-232 (1990)
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[Publications] 岡本 敏雄他: "児童・生徒の情報処理に関する構成固子と学力機能に関する基礎的研究(2)" 電子情報通信学会教育工学技術研究報告. ET90. 65-72 (1991)
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[Publications] 仲山 義秀,岡本 敏雄: "情報処理能力と学力機能に関する研究" 第17回全日本教育工学研究協議会全国大会研究発表論文集. 20. 207-210 (1991)
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[Publications] Toshio OKAMOTO: "On the relational structure between Information processing ability and mathematical achievement for junior high school students." ICOMMET'91 International conference on multiーmedia in education and training. 17. 309-312 (1991)