1991 Fiscal Year Annual Research Report
高度技術社会における日米の児童・生徒の「数と計算」に関する比較文化的研究
Project/Area Number |
02801033
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
能田 伸彦 筑波大学, 教育学系, 教授 (80020121)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 克彦 国立教育研究所, 教材開発, 研究員 (00192609)
長洲 南海男 筑波大学, 教育学系, 助教授 (90018044)
門脇 厚司 筑波大学, 教育学系, 教授 (80015924)
長谷川 栄 筑波大学, 教育学系, 教授 (00018178)
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Keywords | 見積もり / 暗算 / 数感覚 |
Research Abstract |
算数・数学科の「数と計算」に関する小・中・高等学校で占める授業の割合は大きい。わが国は高度技術社会に向けて変容しつつある中で、学校教育、特に算数・数学科の授業に電卓・コンピュ-タ-の導入は避けて通れない時期に来ている。そこでの教師の役割は最も重要な研究課題である。本研究は「数と計算」の指導過程において、電卓・コンピュ-タ-の導入に際して、教師が指導する仕方に依存して、生徒が使用する方略および彼らが経験する困難点を、教師が行う指導との関連で捉え、日本と米国という異なる文化環境のもとで捉え直す比較研究を行っているところである。現在、暗算で処理するための基礎的な研究である、見ることと聞くことによる情報の処理の相違を明らかにしたところである。これによると簡単な整数と暗算の四則計算は見ても聞いても処理のうえで有為差は見られなかったが、複雑な情報の処理、例えば、分数表現や文章で提示された情報では、明らかに見ることを通した方が、情報全体を正確に把握し、処理することが分かった。この点を人間の理解過程の解明に活用して、情報のインプットとアウトプットとその間のブラック・ホ-ルの解析に活用して行きたい。そして、わが国と米国の教育環境異同、つまり教室文化や地域社会の文化などを考慮して比較研究を行った。 当研究では、比較的容易に解明できる「数と計算」の領域から始める。ここでの主な研究領域を日本で特に重要視されている「見積もり」と「数感覚」の関連を教師と子どもとにおける教授と学習に関するカリキュラム評価の観点から、具体的な提言をする予定であったが、「数と計算」におけるカリキュラムの「見積もり」と「数感覚」の関連を解明するのに時間がかかった。特に、「数感覚」の解明には、多くの時間を必要とした。また生徒が陥り易い誤ったストラテジ-を同定することはできた。また。その治療的指導のプログラムを開発する手掛かりを得た。
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[Publications] 能田 伸彦: "見積りの歴史的考察" 新しい算数研究. 233. 34-39 (1990)
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[Publications] 能田 伸彦: "見積りの日本セミナ-に向けて" 新しい算数研究. 229. 32-33 (1990)
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[Publications] Robert.E.Reys,Nobuhik.Nohda,他: "Computatinal Estimation Performance and Strategies used by Japanese students" Journal for Reseanch uath.dducation. 22ー1. 39-58 (1991)