1990 Fiscal Year Annual Research Report
看護管理者のライフコ-ス/キャリア発達に関する研究
Project/Area Number |
02807218
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
草刈 淳子 千葉大学, 看護学部, 助教授 (70114270)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 泰孝 千葉大学, 看護学部, 教務職員 (40214613)
|
Keywords | キャリア発達 / ライフコ-ス / 看護管理者 / 看護職 / 職業歴 / 大学病院看護部 / 女性管理職 / 大学病院看護部長連絡協議会 |
Research Abstract |
本年度は初年度のため、「看護管理者のライフコ-ス/キャリア発達に関する調査票」の設問項目を検討し、事前調査し調査票を完成した。 看護婦のキャリア発達については、わが国では、1977年のILOによる看護職員条約勧告を契機として誌上で論ぜられ始め、その後海外文献紹介がなされ、1980年代後半になってようやく日本のキャリア研究が発表されるに至ったことは、申請時に述べた通りである。 これまでの看護におけるキャリア研究は、主としてスタッフを対象としたものが多く、職位では、せいぜい主任あるいは中間管理者までであった。ここ1ー2年の急速な世代交代により、大学病院の看護部組織のほぼ全員が、戦後の新制度看護教育を受けたものとなり、はじめて看護管理者を対象に調査が行えるに至った。看護組織のトップ集団にある者は、戦後教育を受け、女性の職業人としてほぼ30ー40年の職業歴を有しており、ようやく新しい看護職としてのライフスパンとしてとらえられることとなったといえる。これまでの関連調査結果と比較可能とすべく「女性研究者のライフサイクル調査」(科研費57ー59年度)の調査項目、その他今年度購入できた海外研究開発レポ-ト「女性管理職の現状と評価」「有職女性の家庭に関する問題と研究」のほか女性労働の既発表文献を参考に検討した。産業におけるCD開発研究は男性が対象であるため、家庭の要素は殆ど顧慮されていないため参考にならず、他方、女性研究者では女性としての共通性はあるものの、研究者個々の独立性が高く、大組織の中での夜勤など勤務交代のある看護職独特の職業と女性性のキャリア発達を経時的に知るための設問設計は、それほどたやすいものではなかった。幾度もプレテストをし、設問を洗練させ、印刷・作成した。各国公私立大学病院看護部長協議会で協力が得られたので、調査実施となる。
|