1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02808038
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
宮原 昭 帝京大学, 経済学部, 教授 (40023692)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保田 雄輔 核融合科学研究所, 装置技術研究系, 助手 (50023726)
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Keywords | 非電離放射線 / 放射線モニタ- / 生物影響 / 磁場 |
Research Abstract |
ベクトル量である磁場の被曝の積分量をモニタ-するためには三次元積分磁束計が必要になるが、さらにそれを人間が携帯して実際のモニタ-作業を行うためには出来るかぎり小型軽量であることが必要となる。しかも高感度で高精度が要求されることも当然であろう。昨年度までの努力で一号機モニタ-を完成したが、今年度はさらに小型化を目標とすると共に近年とくに問題となって来ている送電線下での低周波磁場被曝をモニタ-するために時間変化を伴う磁場をも感知しうる二号機を完成した。本機は一年前に開発された一号機にくらベるとIC類の大巾な採用によって電力消費量が極めて少くなり、かつ高精度の12ビットのA/Dコンバ-タの採用によって測定範囲が大巾に増加し、測定精度が向上した。それでも猶全重量が1kgとかなり重くサイズも大きいので長時間の測定には支障を生ずる。 この三次元磁場測定モニタ-をもちいて、一次元モニタ-で磁場の最大値をさがした値との比較を超伝導コイルクライオスタットの漏洩磁場の測定について行ってみたが、顕著な差がみとめられた。この理由は現在までのところそれ程明確ではないが、三次元配位のホ-ルプロ-ブが有限のひろがりをもつために生ずることも原因の一つと考えられる。さらに部品の一部に強磁性体がもちいられていることも、特に強磁場の近傍での測定には注意が必要であろう。 このモニタ-をもちいての実際の磁場環境の許での測定は現在核融合科学研究所のTPD装置や超伝導コイル開発実験室などで行はれているが、今後さらにデ-タの蓄積を行うと共に、フェライトコアをもちいた発振素子のインダクタンスが磁場により変化することを利用したモニタ-の開発もさらに行い、来年度にとりまとめを行う予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 久保田 雄輔,宮原 昭,大林 治夫,大野 和子,中村 光一,堀井 憲爾: "環境磁界の研究(I) 三次元積分磁束計の開発" NIFSーMEMOー2. 1-37 (1991)
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[Publications] 宮原 昭: "電場・磁場の生体影響(III)" 研究成果報告書, 341 (1991)