1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03044032
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
江里口 良治 東京大学, 教養学部, 助教授 (80175231)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
J J Monaghan モナシュ大学, 数理研究所, 教授
PETER Teuben メリーランド大学, 天文, 助教授
LARS Herngui カニフォルニア大学, リック天文台, 助教授
FRANK Verbun ユトレヒト大学, 高エネルギー天文, 教授
DOUGLAS Hegg エジンバラ大学, 数学, 助教授
STEPHEN Mcmi ドレクセル大学, 天体物理, 助教授
JOSHUA Barne ハワイ大学, 天文, 助教授
PIET Hut プリンストン高等研究所, 教授
上野 宗孝 東京大学, 教養学部, 助手 (30242019)
蜂巣 泉 東京大学, 教養学部, 助手 (90135533)
牧島 一夫 東京大学, 理学部, 助教授 (20126163)
稲垣 省五 京都大学, 理学部, 助教授 (80115790)
観山 正見 国立天文台, 理論天文学研究系, 助教授 (00166191)
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Keywords | 専用計算機 / 球状星団 / 重力多体シミュレーション / ツリーコード / 渦糸法 / 3K宇宙背景放射 / 銀河団 |
Research Abstract |
本研究により次の点について成果が得られた。 1.衝突系の重力多体シミュレーション用のHermite時間積分スキームを開発した。このスキームは従来使われていたAosethスキームより高い安定性を示し、長い時間ステップを取ることができる。またそのスキームに即した専用計算機を開発し、現在テスト中である。 2.ツリーコードを使った重力多体シミュレーションの力の誤差解析を組織的に行い、ツリーコードによる誤差のシミュレーション結果に対する影響を調べた。この結果、従来考えられていたより高い精度が要求されることがわかった。 3.球状星団に最初から含まれる連星の星団の進化に対する影響を調べた。その結果、球状星団の重力熱力学的コラプス後の進化に、連星が大きな影響を与えることがわかった。 4.渦糸法による非圧縮流体のシミュレーションが専用計算機GRAPEによって大幅に加速できることがわかった。いくつかの典型的な場合に対して、テストシミュレーションを行ない、低精度型GRAPEでも十分な精度があることを実証した。 5.専用計算機GRAPE-2Aを使って、光の重力散乱実験を行ない、天体の重力散乱で3K宇宙背景放射の異方性が消えてしまう可能性があることを示した。 6.専用計算機GRAPE-3を使って銀河団の力学的進化のシミュレーションを行った。銀河の外側のかなりの部分がはぎとられてしまうことを見いだした。この結果、衝突が頻繁に起こる銀河団の中心では銀河がかなり小さくなる。この傾向は、現実の銀河団でも観測されている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Lars Hernquist,Piet Hut,and J.MAKINO: "Discreteness Noise Versus Force Erros in N-body Simulations" Astrophys.J.(Letters). 402. L85-L88 (1993)
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[Publications] P.Hut,S.Mcmillan,R.W.Romani: "The Evolution of a Primodial Binary Population in a Globular Cluster" Astrophys.J.389. 527-545 (1992)
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[Publications] J.MAKINO and S.J.Aarseth: "Ona Hermite Integrator with Ahmod-Cohen Scheme for Gravitational Many-Body Problems" Publs.Astron.Soc.Japan. 44. 141-151 (1992)
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[Publications] S.INUTSUKA and S.M.MIYAMA: "Self-Similar Solutions and Stability of Collapsing Isothermal Filaments" Astrophys.J.388. 392-399 (1992)
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[Publications] K.TAKAHASHI and S.INAGAKI: "Application of the Generalized Variational Principle to Self Similar Solutions for Evolution of Star Clusters" Publs.Astron.Soc.Japan. 44. 623-631 (1992)
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[Publications] T.WATANABE and S.INAGAKI: "Homogeneous Spheroid Model for Cosmological Peculiar Velocity Field" Publs.Astron.Soc.Japan.44. 561-573 (1992)