1992 Fiscal Year Annual Research Report
アジアにおける蒙古系民族の分離と先史文化交流に関する日ロ共同研究
Project/Area Number |
03044138
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
松本 秀雄 大阪医科大学, 医学部, 学長 (30084809)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
V P ウィーベ ロシア科学アカデミー 細胞遺伝学研究所, 研究員
V G ボローニナ ウラジオストク国立医科大学, 医学部, 助教授
L P オシポーバ ロシア科学アカデミー 細胞遺伝学研究所, 上級研究員
V V ポドマスキン ロシア科学アカデミー 歴史, 考古学・民族学研究所, 上級研究員
A L スタルツェフ ロシア科学アカデミー 歴史, 考古学・民族学研究所, 上級研究員
鈴木 広一 大阪医科大学, 医学部, 講師 (60171211)
佐々木 史郎 大阪大学, 言語文化部, 助教授 (70178648)
片山 一道 京都大学, 理学部, 助教授 (70097921)
石本 剛一 三重大学, 医学部, 助教授 (30024673)
荻原 眞子 湘南国際女子短期大学, 国際教養学科, 教授 (00129074)
山口 敏 国立科学博物館, 人類研究部, 部長 (80000115)
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Keywords | オシポーバ / ツンドラ・ネンツイ / フォレスト・ネンツイ / ポドマスキン / スタルツェフ / ウデゲ(へ)族 / 北方研究 / アイヌ |
Research Abstract |
遺伝人類学のグループでは,まず平成5年2月上旬より下旬までロシア科学アカデミー・細胞遺伝学研究所(ノボシビルスク)より研究者オシポーバを招へいし,平成3年度のアムール川流域での現地調査で得られたエベンキ,ブリアート族の血液資料の検査データについて,検討・考察を行った。また,招へいロシア人研究者より今回新たに持ち込まれた,シベリアのツンドラ地帯に居住するツンドラ・ネンツイ,森林地帯に居住するフォレスト,ネンツイの血清について,順次検査を行っている。これらの血清は,日本側研究者が入手することは実に難しい,珍しい血清でもあり,興味深い検査データが得られつつある。 次いで,2月下旬にウラジオストク国立医科大学よりボローニナを招へいし,平成5年度のロシア・沿海州での現地調査の準備のため,採血を行う地域・民族についての打ち合わせを行った。 文化人類学のグループでは,3月上旬から中旬までロシア科学アカデミー・歴史・考古学・民族学研究所(ウラジオストク)より,ポドマスキン,スタルツェフの2名を招へい。両氏は長く極東地域での民族調査,研究に携わってきたが,特に沿海州のウデゲ(へ)族を専門としている。本共同研究の主旨は日本でこれまで殆ど関心が払われることのなかったウデゲ族を対象と,その言語や口頭伝承をはじめ民族文化の全貌を解明することにあるが,その前提として両氏に我国での北方研究の現状とアイヌ民族文化についての知見を深めてもらうことは必須であった。その意味では,今回の招へいは十分にその目的を果たしたと思われる。平成3年度における現地調査と今回のロシア側研究者の来日によって平成5年度の本格的な共同研究への共通の基盤が整ったと考えられる。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] V.ポドマスキン,A.スタルツェフ: "「アイヌの現状の博物館資料」(仮題)" Etnograficheskoe Obozrenie (民族学展望) ※1993年12月.
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[Publications] 佐々木,史郎: "「歴史資料からみたウデゲ族」" 民族学研究 ※1994年.
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[Publications] 荻原,眞子: "「アルセーニエフとウデゲ研究」" 民族学研究 ※1993年.
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[Publications] 荻原,眞子: "「ウデゲ族の口頭伝承」" 国立民族学博物館研究報告 ※1993年.