1992 Fiscal Year Annual Research Report
炭素の触媒ガス化反応を利用した環境・エネルギー問題への一つのアプローチ
Project/Area Number |
03045013
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
富田 彰 東北大学, 反応化学研究所, 教授 (80006311)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
L R Radovic Pennsylvania State University, Assistant
山下 弘巳 東北大学, 反応化学研究所, 助手 (40200688)
京谷 隆 東北大学, 反応化学研究所, 助教授 (90153238)
|
Keywords | 炭素 / 褐炭 / ガス化反応 / 含酸素官能基 / 表面活性点 / Ca触媒 |
Research Abstract |
予定通り山下はペンシルベニア州立大学に2ヶ月滞在し、持参したCa-褐炭チャー試料を用いて過渡応答法による検討を行った。CO_2ガス化においてH_2ガスが共存する場合に反応阻害が見られるので、H_2が触媒、あるいは炭素との相互作用にどのように影響するかを調べることを通じてその原因を明らかにしようとしたものである。H_2ガスが存在すると、CO_2ガス化時の活性表面錯合体の量が減少していることが分かった。このことが、H_2による反応阻害の原因であろうとの結論を得ることができた。事前の打ち合せおよび下準備が十分に行えたため、短期間ではあったが、予期の成果をあげることができた。 富田はハワイにおけるゴードン会議に出席し、同じ会議に出席していたペンシルベニア州立大学のRadovic教授と、(1)山下の研究結果についての討論、(2)投稿予定の論文内容についての討議、(3)同教授の日本滞在中の行動予定等の具体的な打ち合せを行った。 ゴードン会議後Radovic教授は東北大を訪問し、学生を含めた討論、セミナーでの講演、来年度の研究計画の設定を行った。とくに共同研究の一環である炭素ガス化のコンピュータシミュレーションの最近のデータ、および炭素とNOの反応に関するその後の東北大における成果について意見の交換を行った。 研究成果のうちNOxの反応に対する酸素の促進効果に関する部分は、学会誌“Energy & Fuels"に論文として掲載された。また、炭素と酸素の反応性と活性表面化合物との関係についても同誌に掲載された。炭素ガス化のコンピュータシミュレーションについての第1報は“AIChE J"に印刷される予定である。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] T.KYOTANI, H.YAMADA, H.YAMASHITA, A.TOMITA, L.R.Radovic: "Use of transient Kinetics and temperature-programmed desorption to predict carbon/char reactivity: The case of Cu-catalyzed gasification of coal dhar in oxygen" Energy Fuels. 6. 865-867 (1992)
-
[Publications] H.YAMASHITA, A.TOMITA, H.YAMADA, T.KYOTANI, L.R.Radovic: "Influence of char surface chemistry on the reduction of nitric oxide with char" Energy Fuels. 7. 85-89 (1993)
-
[Publications] T.KYOTANI, C.A.Leon y Leon, L.R.Radovic: "Simulation of carbon gasifcation kinetics using an edge recession model" AlChE J.
-
[Publications] H.YAMASHITA, H.YAMADA, T.KYOTANI, L.R.Radovic, A.TOMITA: "Carbon surface chemistry on the reaction of nitric oxide with copper loaded char" Carbon'92 (Essen). 293-295 (1992)
-
[Publications] T.KYOTANI, K.KATO, H.YAMASHITA, L.R.Radovic, A.TOMITA: "Effect of coexisting gas on CO_2 gasifecation of Caloaded coal char" 2lst Carbon Conference (Buffalo).
-
[Publications] T.KYOTANI, K.ITO, A.TOMITA, L.R.Radovic: "Simulation of carbon gasification kinetics by edge reaction model using three dimensional graphite structure" 2lst Carbon Conference (Buffalo).