1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03045029
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
椹木 亨 大阪大学, 工学部, 教授 (60028975)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SEREE Chanyo Chulalongkorn大学, 工学部, 助手
SURAVUTH Pra Chulalongkorn大学, 工学部, 助教授
SUTAT Weesak Asian Institute of Technology, 水資源工学科, 助教授
SUCHARIT Koo Chulalongkorn大学, 工学部, 助教授
小野 正順 大阪大学, 工学部, 助手 (80214188)
青木 伸一 大阪大学, 工学部, 助手 (60159283)
出口 一郎 大阪大学, 工学部, 助教授 (00029323)
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Keywords | 風と河川流量の季節変動 / 河川流出土砂濃度の季節変動 / 航路の維持浚渫量 / 航路埋没速度 / 流速と濁度の時間変動 / 港内係留船の動揺 |
Research Abstract |
1.椹木は、バンコックでの1989年8月〜91年8月までの1日平均の風向・風速の経日変化より、ほぼ毎年1〜5月はS、10〜12月はNEからの風が卓越していること、また、同期間のチャオプラヤ河における1日平均の河川流量の経月変化より、冷気を伴うNE季節風の影響によって5〜7月、10〜11月で流量増大が発生することを示した。 2.Sucharitは、チャオプラヤ河からの河川流出土砂濃度は、乾期の終りから雨期の初めにかけて500PPMと非常に高濃度であるが、雨期の中旬には上流からの流出土砂量が減少し、濃度は100PPMに減衰すること、そして1年中で土砂流出濃度が大きいのはこの時期のみであることを示した。 3.出口は、1989年8月〜91年8月までの1ヶ月2回のバンコック港航路の測深データから、毎日PATにより行われている維持浚渫によって航路水深が維持されていること、航路水深変化が航路斜面上で大きく特に航路屈曲部分で大きいことなどを示した。また、航路全域で最も埋没量の大きい航路屈曲部分では、維持浚渫を行わなければ1年程度で航路が埋まってしまうような速度で埋没が生じていることを示した。 4.小野は、出口と共に現地における調査を行い、チャオプラヤ河河口における流速と濁度の鉛直分布の経時変化より、雨期の初めにおける河口の流速と濁度の1日の変動は、通常時は濁度が70PPM、流速は15cm/s程度であるが干潮時から3時間後までは、濁度が400PPM、流速は40cm/s程度と急増することを示した。 5.青木は、長周期流体力を受ける場合の港内係留船の動揺に関する数値計算法を開発した。
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[Publications] T.SAWARAGI: "Numerical simulation for predicting shoaling process of navigation channel." Symp. on Natural Disaster Reduction and Civil Engineering. 1. 117-126 (1991)
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[Publications] 椹木 亨: "浮遊漂砂の非平衡性に着目した航路埋没の数値計算法について" 海洋開発論文集、土木学会. 7. 295-300 (1991)
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[Publications] 出口 一郎: "航路の副断面化に伴う航路埋没低減効果について" 海洋開発論文集、土木学会. 8. 457-462 (1992)
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[Publications] 青木 伸一: "非線形係留浮体の長周期動揺とカオス的挙動に関する数値的検討" 海岸工学論文集、土木学会. 39. 791-795 (1992)