1992 Fiscal Year Annual Research Report
浅海・干潟及び低平地の環境情報解析と開発への有効利用に関する基礎的研究
Project/Area Number |
03045040
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
渡辺 潔 佐賀大学, 農学部, 教授 (30039309)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
劉 壽男 全南大学, 農科大, 副教授
李 むん樹 全南大学, 農科大, 副教授
崔 洙明 全南大学, 農科大, 副教授
ちょー 鎮久 全南大学, 農科大, 教授
徐 相龍 全南大学, 農科大, 教授
嚴 柄鉉 全南大学, 農科大, 教授
長 裕幸 佐賀大学, 農学部, 助手 (90136599)
田中 明 佐賀大学, 農学部, 助教授 (70038305)
松尾 隆明 佐賀大学, 農学部, 助教授 (20039332)
瀬口 昌洋 佐賀大学, 農学部, 助教授 (20093974)
甲本 達也 佐賀大学, 農学部, 教授 (60038304)
藤本 昌宣 佐賀大学, 農学部, 教授 (00038241)
加藤 治 佐賀大学, 農学部, 教授 (40038295)
藤木 徳実 佐賀大学, 農学部, 教授 (00039322)
加来 研 佐賀大学, 農学部, 教授 (10038177)
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Keywords | 有明海・浅海・干潟 / 降雨流出解析 / 軟弱地盤 / 潮流解析 / 低平地 / 水田の水管理 |
Research Abstract |
佐賀大学の共同研究者を大韓民国に派遣するとともに、全南大学の共同研究者を招へいし、共同研究遂行状況に関する打ち合せを行うとともに研究資料を交換した。また本年度の主な研究成果は以下の通りである。 (1)比較的低経費でかなり大きな支持力増加が見込めしかも構造物の沈下、特に不同沈下や抜け上がりを生じない基礎工法として発案した浮き基礎タイプの箱型基礎工法について有明粘土地盤において沈下制御効果について実験を行った。その結果沈下量及び変形角については床版型基礎の約2倍以上の制御効果があることがわかった。 (2)有明海干潟域において底泥中の温度計測を行った。その結果、潟面及びその辺の温度の時間的変化は非常に大きいが、深さ30cm付近のそれは非常に小さく、ほぼ一定であること、また潟土中の温度は日射量と浸水状態によって大きく影響されること、潟土の温度伝導率は4×10^<-3>cm^2/sec前後であることなどが明かとなった。 (3)有明海を襲った15個の台風について、海象観測装置によって得られた一連の気象・海象変化と台風時の最大偏差との関係について検討した。また有明網湾奥部における最大潮位偏差をその時の気象・海象状況から予測するために、種々の要因を組合わせた予測式についた検討した。 (4)湛水条件下の2成層土壌における不飽和浸潤とそれに伴う浸潤前線の形成過程について室内で基礎実験を行った。その結果に基づいて、粒径212〜250μmを有する粒子で形成される毛管張力が不安定である浸潤前線先端の浸潤部の形状を横方向に一様に広げるか、縦方向への部分流の発達に進んで行くかの臨界圧と考えることができるとの仮説をたてた。今後この仮説の検証を行う予定である。
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[Publications] 長裕幸: "2成層不飽和浸透に伴うフィンガリングの発生について" 佐賀大学農学部彙報. 73. 95-104 (1992)
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[Publications] 甲本達也: "軟弱地盤における箱型基礎の支持力機構" 農土論集. 158. 53-56 (1992)
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[Publications] 甲本達也ほか: "箱型基礎工法による有明粘土地盤構造物の沈下制御効果" 農土論集. 161. 85-89 (1992)