1991 Fiscal Year Annual Research Report
低次元カルコゲナイドを中心とした新超伝導物質の探索
Project/Area Number |
03211227
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
大谷 槻男 岡山理科大学, 理学部, 教授 (70108976)
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Keywords | 低次元構造 / 一次元構造 / 二次元構造 / カルコゲナイド / 硫化物 / セレン化物 / テルル化物 / 超伝導体 |
Research Abstract |
1.(BA_<1-X>Bi_X)TaS_3における超伝導 BaTaS_3はCsNiCl_3型構造を有する擬一次元物質である。しかしこの物質はバンドギャップが0.1eV程度の半導体であることがわかっている。本研究ではBaの替りにBiを置換して電子を導入することを試みた。X線回折の結果、Biは7%までは置換することがわかった。1.5Kまでの電気低抗を測定したところ、Biが2%までの試料は半導体であるが、3〜5%の試料は約200Kで半導体から金属への転移を示す。6%以上の試料は全温度域で金属的伝導を示し、かつ3Kで超伝導になることがわかった。この挙動は母体となる半導体がキャリアのド-プによって金属化し、同時に超伝導が発現するという点で、酸化物超伝導体のそれとよく似ている。今後BaにKなどの一価金属の置換による影響を検討する予定である。 2.BaCu_4S_3,BaCu_4Se_3のCDW転移 上記物質は(Cu_4S_4),Cu_4Se_4)のカラムによって構成された擬一次元物質である。BaCu_4Se_3は今回、初めて合成された。いずれも金属的伝導を示したが、それぞれ150Kは近に大きな山が観測された。今のところCDW転移ではないかと考えている。超伝導は1.5K以上では観測されなかった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] T.OHTANI: "Thermoelectric power of the highーTc oxide superconductors at elevated temperatures" Physica C. 179. 376-380 (1991)
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[Publications] H.NISHIHARA: "Nuclear SpinーLattice Relavation of ^<205>Tl in TlMo_6Se_8" Physica C. 185ー189. 2733-2734 (1991)
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[Publications] Y.KITAOKA: "Phonon Suppression of Coherence Peak in Nuclear Spin Relaxation Rate in Strong Coupling Superconductor TlMo_6Se_<7.5>…Comparison with HighーTc Superconductor…" Physica C. (1991)