1992 Fiscal Year Annual Research Report
北陸地域における定住とアメニティに関する総合的研究
Project/Area Number |
03301017
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
橋本 和幸 金沢大学, 文学部, 教授 (80031798)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩本 健良 金沢大学, 文学部, 講師 (50211066)
伊藤 勇 福井大学, 教育学部, 助教授 (90176321)
中河 伸俊 富山大学, 教養部, 助教授 (70164142)
溝部 明男 金沢大学, 文学部, 助教授 (90127142)
碓井 たかし 金沢大学, 文学部, 教授 (40079447)
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Keywords | 地陸地方 / 定住 / アメニティ / 地域性 / 家意識 / 地域間ネットワーク / 福祉 / 国際化 |
Research Abstract |
今年度は、昨年度末実施の北陸三県住民意識調査の分析結果の整理,富山,石川,福井各県域内での地域政策に関する資料収集と整理,重点地区ヒアリングを主として行なった。私たちは、一方で家意識と地域性他方で諸施設・生活環境の現状と課題、そして両者を媒介する地域間ネットワークという三本立てで、テーマにアプローチしている。(1)家意識について「あととりの必要性」を聞いたところ、三県全体で74%の者が「必要」と回答している。富山郡部、福井郡部で顕著に高く、金沢・福井・富山の各市では低い。(2)あととりを決めている者への問で「あととりは誰か」と尋めたところ、84%のものが長男とし、娘は9%となっている。この傾向 は、三県域で変化はない。(3)「望ましい家族」については「三世代家族での生活」が49%、「親が元気な間は別居、親が年老いた時に同居」が41%となっている。但し、金沢市だけは順序が「逆になっている」。(4)生活環境施設で、バス・鉄道等の交通の便、子供の遊び場老人福祉施設、河川汚濁について相対的に「悪い」とする割合が高い。(5)「現住地での永住意思」では「永住」とする者が75%となっているが、金沢市(59%)、福井市(66%)では低い。 目下、私たちは、広く北陸地方の発展可能性の指針づくり、個別的には、地域間ネットワークの可能性、国際化と地域社会、福祉の問題等比較的広範囲のテーマにアプローチしている。北陸地方も、三県域間、三県域内で、広く社会構造上の差異が目立ってきている。最高年度は、ミクロとマクロを総合した報告書の作成を企図している。
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