1993 Fiscal Year Annual Research Report
北陸地域における定住とアメニティに関する総合的研究
Project/Area Number |
03301017
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
橋本 和幸 金沢大学, 文学部, 教授 (80031798)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩本 健良 金沢大学, 文学部, 助教授 (50211066)
伊藤 勇 福井大学, 教育学部, 助教授 (90176321)
中河 伸俊 富山大学, 人文学部, 助教授 (70164142)
溝部 明男 金沢大学, 文学部, 助教授 (90127142)
碓井 〓 金沢大学, 文学部, 教授 (40079447)
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Keywords | 北陸地域 / 定住 / アメニティ / 人口移動 / 家意識 / 余暇志向 / 住みやすさ / ネットワーク |
Research Abstract |
1.定住との関連で人口移動についてみるなら、以下の事が言えよう。(1).県庁所在地圏域は、いずれも58%〜60%が出身地と現住地を同じくしているのに対し、その他の圏域では、80%前後となっている。とりわけ呉西地域と能登地域は88%を超えている。(2)金沢市圏は他圏に較べて、北陸外出身者の比率が高くなっている。(3)北陸三県での人口増加傾向については、富山県では富山市と高岡市を結ぶ旧八号線沿いおよび富山市近郊で高く、石川県では金沢都市圏の形成がなされ、小松市および呉西地域をも吸収する傾向にある。福井県の場合、福井市周辺で近年人口増を示している。福井市の人口集積率(県全体比)は富山市より高く、金沢市に次いでいる。(4)過疎地域は一層深化している。2.家族構成については、以下の通りである。(1)三県別にみれば(国勢調査.1990年)、富山県では、核家族世帯50.8%、拡大家族世帯26.9、単身者世帯14.3となっている。石川県では、それぞれ51.2、20.4、22.3、福井県の場合、49.3、26.1、17.0となっている。(2)拡大家族世帯は全国平均からみて北陸では高い割合を示している。同居慣行、修正直系家族との関連で重要である。(3)単身者世帯の増加も指摘できる。都市(近郊)だけでなく、山間村や歓楽・温温町村、エネルギー基地である農漁村でも、相対的に多くなっている。(4)住民意識調査にみる「望ましい家族のあり方」によれば、都市部で「別居一同居型」が多いのに対して、郡部では「同居一貫型」が5割を超えている。3.「定住志向」については、基本的に「永住志向」が強いが、金沢市で59.3%、福井市で66.3%と若干低くなっている。両市では「できれば転居したい」と「転居する予定である」が、20%をこえているが、富山市では10%となっており、県庁所在都市間に差がみられる。
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