1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03301022
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
田中 義久 法政大学, 社会学部, 教授 (10061178)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
多喜 弘次 関西大学, 社会学部, 助教授 (80148444)
常木 暎生 常磐大学, 人間科学部, 教授 (90163857)
藤原 功達 中京大学, 社会学部, 教授 (10238636)
小川 文弥 東京国際大学, 教養学部, 教授 (70177137)
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Keywords | 高度情報化社会 / コミュニケ-ション行為 / メディア環境 / 地域社会 / 地域文化 / 生活世界 |
Research Abstract |
「高度情報化社会」と言われる現代日本の社会的文化的構造の変動を、人々の日常生活の諸特徴とそこで展開されるコミュニケ-ション行為の特性,そしてそれを通じて形成される社会諸関係の特質という構造的視点から解明することを目的として,本年度の前半においては,従来のコミュニケ-ション関連の主要な調査研究、理論研究からの知見の収集に着手した。その過程で、このような視点から社会変動を把握するためには、何よりも人々の生活拠点たりうる地域社会において、メディア環境の特徴,生活世界とコミュニケ-ション行為の特性を解明すべきことが明らかになった。 このような理論的視座と仮説にもとづいて,平成3年12月に埼玉県川越市において,25歳以上65歳未満の1081名の市民を対象とする,配布回収法による調査(有効回答数738,男性44.8%,女性55.2%)を実施した。同市を調査地点として選定したのは、CATVの導入等によるいわゆるニュ-メディアの普及というかたちでの「高度情報化」が進展するなかで,一方では伝統的な地域文化が残存しながら,他方では新たな都市住民の生活拠点として、同市が複雑な変容を遂げており,その点で本研究の目的にとって好適点であると判断したからである。調査項目は、(1)コミュニケ-ション欲求,(2)対人コミュニケ-ション,(3)メディア・コミュニケ-ション,(4)メディア化の度合い,(5)メディエイテッド・コミュニケ-ション,(6)生活意識,生活目標,(7)コミュニケ-ションの「場」,(8)コミュニケ-ション欲求の充足手段,(9)地域における関係の実態,(10)環境認知の枠組,(11)ニュ-・メディア関連の11項目である。 現在,結果の分析を鋭意進めているが,平成4年度では,調査結果の経験的一般化を行なうのと同時に,質的分析が必要とされた項目については、グル-プ・インタビュ-などの事例研究を実施する。
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