1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03302023
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Research Institution | TOYAMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
広岡 公夫 富山大学, 理学部, 教授 (30029467)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小笠原 憲四郎 筑波大学, 地球科学系, 教授 (20110653)
糸魚川 淳二 名古屋大学, 理学部, 教授 (90022566)
西村 進 京都大学, 理学部, 教授 (40026802)
玉木 賢策 東京大学, 海洋研究所, 助教授 (50188421)
酒井 英男 富山大学, 理学部, 助手 (30134993)
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Keywords | 日本海の拡大 / 構造変形 / 古地磁気 / IGCP-246 |
Research Abstract |
1.新第三紀における日本列島の大規模な構造変形と、それにともなう古地理の変遷の詳細を追うことが本研究の目的である。今回の研究で明らかになったことは、基本的には、日本海の拡大に伴うと考えられる西南日本の時計廻り、東北日本は反時計廻りの構造運動であるが、東北日本は単一ブロックではなく、異なる運動をしたいくつかのサブ・ブロックに分かれること、九州や北海道は東北日本、西南日本の両ブロックとは異なる回転運動をしたと思われること、また、日本海の拡大開始時期が以前に古地磁気学的データに基づいて考えられていた16Ma頃よりもっと古くに遡りそうであることなどである。このように、日本列島が新第三紀に被った構造変形は非常に複雑で、地域による違いが大きく、予定していた本研究の2年間では、充分まとめるところまでには至らなかった。しかし、本研究によって、日本列島全体にわたる新第三紀の構造変形の概要が浮かび上がってきた。 2.本研究が兼ねているIGCP-246(国際地質対比計画「環太平洋地域の新第三紀の古地理的イベント」)の国内ワーキンググループとしての活動では、8月に京都で開催されたIGC(万国地質学会議)で特別セッションを持ち、本研究の成果も発表し、国内外の多くの研究者の参加者を得た。 3.本研究の2年間に得られた上記のような結果をまとめ、研究成果報告書として発刊した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Hirooka,K.: "Paleomagnetic evidence of deformation of Japan and its paleogeography during the Neogene" In Tsuchi,R.and Ingle,J.C.Jr.(Editor),Pacific Neogene:Environment,Evolution,and Events,Univ.of Tokyo Press.151-156 (1992)
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[Publications] 玉木 賢策: "日本海の形成機構ー新しい背弧海盆拡大モデルー" 科学. 65. 720-729 (1992)
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[Publications] 西村 進: "黒潮の1600万年前の誕生説についてープレートテクトニクスの立場からー" Jour.JIMSTEF. 5. 20-24 (1992)
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[Publications] Koizumi,I.: "Biostratigraphy and Paleoceanography of the Japan Sea based on Diatoms:ODP Leg 127." In Tsuchi,R.and Ingle,J.C.Jr.(Editor),Pacific Neogene:Environment,Evolution,and Events,Univ.of Tokyo Press. 127. 15-24 (1992)
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[Publications] Tsuchi,R.: "Neogene events in Japan and Pacific(IGCP-246)" In Tsuchi,R.(Editor),Japan Contribution to the IGCP ¨Geologic development of Japan in the Pacific context¨,IGCP National Committee of Japan. 9-18 (1992)
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[Publications] 糸魚川 淳二: "瀬戸内区の中新世古地理(改訂版)" 瑞浪市化石博物館研報. 19. 1-12 (1992)